「日銀が追加金融緩和を行ったら」とか、「中国が大規模な経済対策を発表したら」とか、「米国が当面、政策金利の引き上げを先送りしたら」など、こうしたら株価は大きく反発するという話を聞いたりしますが、本当にそうなるかは私は正直疑問です。


 なんせ、私たち投資家は、国内外で期待を煽りに煽られて、夢を食べながらここまで相場と付き合ってきました。金余りにして、期待を煽り、夢を見させても、いずれは「こうなる」と言われた日は近づくにつれて、「これは夢見ていた世界とは違う」と夢から醒めると、期待した反動として大きな失望で押しつぶされることになります。期待・夢は、目的を達成するまでの我慢できるエネルギーであり、そのエネルギーは使えば減るもので永遠のものではありません。


 本日、日経に「中国、国有企業再編へ」という記事があり、業績不振や過剰生産に苦しむ国有企業の合従連衡を促す動きを紹介していました。中国株式は、いわば世界から「監理ポスト」に入れられて、上場廃止に向かうのか、再度上場に向けての出直しをするのかを観察されている状態だと思います。

 そういう意味では、世界から疑われた情報発信に対して、信頼を取り戻すためには中国自ら不良債権の大きさを明らかにし、今後の対策を透明化して、投資家に対して判断材料の提供を積極的に行うところから始めなければならないのだと思います。中国が大規模な経済対策をぶちあげて派手な演出を行うだけではなく、こういう地味で即効的な期待は持てないけど信頼を回復する努力が大事なのだと思います。


 国内においても同様です。一も二もなく、潜在成長力を高める規制改革を国民が感じる形で取り組むことです。第1の矢「金融政策」だけではもう時間切れ、限界です。株高・円安にあぐらをかいて、何もしてこなかったアベノミクス政策への今後の評価は悪い方向へ転がっていくのでしょう。


 不動産・株価バブルがはじけて、後がなくなった中国のほうが先に危機感を持っただけ、日本よりも一歩先のまともな感覚を身につけだしたのかも知れません。