お金を持った高齢者が自分のためにお金を使えないのであれば、孫や子供のために使ってもらおうと、年80万円、上限400万円の非課税枠を設けた「ジュニアNISA」が2016年1月から始まります。

 いろいろな人と「ジュニアNISA」はどんな人に喜ばれる制度なのかと話し合うことが多い。もう制度開始を間もなくにして、いまだにこの話題になるのは、この制度を喜んで使いたいと考える方があまり浮かばないからです。


 自分のことでも大変な世の中なのに、孫や子に年80万円も贈与できる余裕のある人、あるいは贈与したいと考える人はさほどいないのが実情だからです。


 これまでのNISAは自分のための投資だから、年120万円の非課税枠は小さいという不満を持つ人は確かに見かけるが、孫や子に贈与して口座を開設する「ジュニアNISA」の年80万円の非課税枠が小さいという不満の声は聞いたことがないのです。


 そこで私が「ジュニアNISA」の使い道で良いのは、「お年玉」の運用です。子供や孫にもらったお年玉を、もちろん、本人の了解を取って、ジュニアNISA口座を開設して、親が管理・運用を行うのです。

小学生の高学年にもなると、けっこうな金額になる子も多いでしょう。それを成人20歳になるまで運用し、子供や孫が独り立ちするコア資金として準備できれば、親にも子にも孫にも役に立つでしょう。

なんて・・・、どうかなと思いました。


 最近の政策は、消費税増税、原発再稼働、安保法制、マイナンバー・・・・などなど、国民が消化できる前になし崩しで制度が始まってしまうことが多く、後は野となれ山となればかり。


 「こんな社会にしたい」→「足りないことは何か。障害は何か」→「こうしたら、実現できる」が順序であるはずなのに、「こんな制度を作った。うまく活用して」の乱発はいかがなものか。


 「ジュニアNISAの制度は絶対必要だ」と政策を推し進めた人は、こんな人にこんな使い方をしてもらいたいと広く国民に説明すべきなのだと思います。個人的には、ジュニアNISAの新設よりもNISA口座に絞って投資家の利便性を高めるほうに政策を集中すべきだったと思います。


 ただ単に、ジュニアNISAの開設でマイナンバーの普及実績を高めたいだけと勘ぐってしまいます。