ドル円相場は、ドル高を期待した投機筋の持ち高が解消され、ドル安・円高を期待する展開になり、1ドル=117円程度まできました。短期でのドル高・円安を期待する動きが消滅したので、117円を新たな起点として、再び122円への円安・ドル高への動きになると個人的には想定しています。


 また、日経平均株価は昨年末1万9033円から先週末は1万7697円、さらに米国株式の下げを受け、先物では1万7150円程度と1万7000円目前のところまで売り込まれています。さすがに、これ以上の下げは買い戻しがいつ入ってもおかしくない状況なので売りづらく、この辺でいったんは下げ止まる可能性が高いと見ます。

 ただし、郵政3公社株は総崩れになり、下落が続いて売り疲れが出てきそう以外、買い材料は当面見当たらず、ほとんどの方は、目先の戻りを取るチャレンジよりも「いいところがあれば売りたい」と戻り売りの機会を待つ方のほうが多くなると思います。

 年末1万9000円は2万1000円、2万円に続き、次の大きな壁を形成し、日経平均株価で言えば、アベノミクス相場の天井は昨年つけたことを確認することになるのだと思います。


 本日の日経記事「羅針盤」で清水編集委員が「日銀のアクティブ運用」で、今年4月から「設備・人材投資に積極的に取り組む企業」の株式を組み入れるETFを新たに組成し、購入対象にすることを取り上げ、これまでの日経平均株価やTOPIXやJPX日経インデックス400に連動するパッシブ運用から日銀のETF買い入れの性格が変わっていくことに対して問題提議をしています。


 そもそもでいえば、日銀の質的・量的金融緩和は、市場から債券やETFを直接買い取り、市場への資金供給を増やすことが目的であり、個別企業の状況を勘案して投資する性格のものではなく、そういう意図はないということで、市場に連動するETFを買い付けてきたはずです。


 まさか4月から市場での売却を予定している銀行株を吸収するために、銀行株を中心にしたETFを組成し、これを買い付けて市場を支えるつもりなのでしょうか。


 「売りで相場が下がるのが嫌なら売りを止めればいい。売りを買いで向かえば良い」では、どこかの国と変わりはありません。日本円が安全通貨と評価されるのは、通貨にしても、国債にしても、株式にしても、売ろうと思えば売れる、買おうと思えば買えるという「流動性(換金性)」に対する信頼です。


 どうも、その良いところが、今後も大丈夫なのかと心配になることが増えてきました。