昨日、政策決定会合で日銀が「マイナス金利」を導入したことで、日銀が進めてきた「量的・質的金融緩和の拡大」の賞味期限は確実に短くなり、円の魅力低下で国外に資金が流出していく可能性が高くなったと思います。


 そういう意味では円安で物価上昇を促して、黒田総裁の「2%の物価目標を早期に実現するため」という目的には適ったものかも知れませんが、円資産を守る多くの日本人にとっては、悪い副作用も覚悟しなければならない劇薬だと思います。


 黒田日銀総裁にとっては、2017年前半、できれば2016年の今年中に2%の物価目標を円安により実現したいのだと思います。しかし、どうでしょう?現在、「2%の物価目標が実現すれば生活が良くなる」と期待している人はいるのでしょうか。おそらく、黒田総裁もそうは考えていなくて、「2%の物価目標を実現しないと自分のメンツが立たない」とムキになっているのではないでしょうか。


 マイナス金利を先に採用している欧州では、金融緩和期待で割高になった債券や株式をいかに値を崩さす売却して利益を確定し、ユーロから米ドルなど外貨に換えてユーロ通貨安に備えようと考える投資家が多いと聞きます。日本も同じ道を辿る可能性が高いと考えます。


 今回の「マイナス金利の導入」は、準備不足で思いつき、発作的な政策決定であり、市場の不安要因を新たに加えたように思います。