10月から銀行窓口で保険商品を販売した時に保険会社から受け取る手数料をメガバンクが自主開示すると発表しました。金融庁が銀行営業マンが高い手数料の保険商品を優先販売するのを防ぐために指示した現れです。


 同じサービス・おもてなしの内容であって、「これぐらいのサービスであれば払うだけの価値がある」ものと、「これぐらいのことでこんなに手数料を取るのか」と満足に違いがあるのに一律なのは、サービス提供者にとっても、消費者にとっても納得が行かないものである。


 最近、特に詐欺話が身近になり、特に高齢者はかっこうの的になっている。


 以前は、「そんなうまい話はないだろう」というものが多かったが、最近はインテリでもひっかかる、むしろ、インテリのほうがひっかかりやすい巧妙な話が多く、しばらくして詐欺話であったと気づく事案が多くなっている。相手は最初からだまそうと仕掛けてくるから見破ることが難しい。


 お金のことで相談できる相手がいる人は少ない。「担当者がコロコロ代わる」「売りたいものを押しつけてくる」「人間として信頼できない」など、金融機関担当者の評判はおおむね良くないことが多い。


 そこで、今回のように「銀行窓口では高い手数料が取れる保険商品を売っている」と喧伝されれば、ますます、まともな金融機関担当者は引き気味な対応に追い込まれる。

お金回りの話で悩む人には、まともな金融機関の担当者との関係が薄くなったところに、ここぞとばかりに「私に任せなさい」と怪しい輩が入り込みやすくなるという悪循環だ。


 是非、金融庁にはお願いしたい。「手数料が高いことが問題なのではない。手数料に見合ったサービスをしていない、顧客満足度が低いことが問題なのだ。サービスに自信があれば報酬が高いのは当然だ」と明確に指摘して欲しい。


 金融機関のサービスが手数料に見合ったものかを消費者の視線で金融機関と議論して欲しい。高い報酬であることを堂々と明示して顧客を募る先が多くなれば、報酬水準のモノサシができて顧客側も比較しやすくなるメリットがある。


 情けないのは、「手数料が高い」と指摘された途端に、「それだったら下げます」と手数料を下げれば済むと考える金融機関。そういうところがあるからプロの仕事として消費者から評価されない、信頼されない。そういうところは手数料を下げて生き残ろうとせず、その業務から撤退をしてもらいたい。