2017年と同様、2018年も世界経済は同時成長と企業収益の回復が続いてチャンスだと、マーケットは楽観一色で年明けを迎えました。

 

 同時に世界の中央銀行が異例の緩和水準から脱却を目指していることや、米国の景気サイクルが最終局面にかかっているという見方から、マーケットが急変する懸念を抱えたスタートでもありました。

 

 実際、世界同時株高で高まったムードは、米国10年国債利回りが年初の2.4%から2.95%まで上昇すると一変し、世界同時株安へと突き落とされました。

 

 米国では、少なくとも年内に3回、幅0.75%の政策金利引き上げが見込まれているため、3%を大きく上回る水準まで上昇していくという見方がありますが、私は米国10年国債利回りが3%まで上昇したことで米国国債は相対的に魅力的な投資対象へと変わったと考えています。

 

 金利面で言えば、米国10年国債利回りは2.868%であるのに対して、高金利通貨との印象が強いオーストラリア10年国債利回りは2.775%です。カナダ国債、イギリス国債はもっと低いです。

 ユーロ危機でカントリーリスクが懸念されて16%まで売られて上昇したポルトガル10年国債利回りは2%、あの30%を超えたギリシャは4.35%です。

 

 米国10年国債利回りが1.32%まで低下したときに、この低金利に嫌気がさし、米国からより高い利回りを求めて世界に散っていった結果、日欧の債券はマイナス金利となり、新興国債券やハイ・イールド社債が買われました。

 

 それが米国の金融政策が正常化に向かい、「景気がよくなり、株価が上がれば、金利が上昇して株価の上昇に牽制が入るときがある」という当たり前の投資環境になったことで、今後は世界に散ったお金が価値の乱高下を嫌い安全資産を求める流れになるのが自然だと考えます。

 

 そうなると投資判断のモノサシは何か。米国国債よりもましなら、そのまま保持か買い、そうでないものは売り。ドル安に向かうという専門家が多いですが、目先ではなく、ちょっと先を見て、「割安に向かうならドル建て資産に投資しなくちゃ」と投資気分を奮い立たせる時だと思います。

 

 「いつでも投資できると思っていたのに」と後悔した経験はありませんか。今がそのときだと思いますよ。