今日、明日と日銀は政策決定会合を開き、利上げをするか、据え置くか、の結論を出します。大方の見方は据置きです。私も据置きを想定しています。
 日銀は5年ぶりに、量的金融緩和政策を3月に解除しました。これにより、資金の需要により金利が変動する仕組みを復活させました。そして7月に、政府などの反対を押し切って、「景気回復の足取りは堅調」、「設備投資好調が個人消費好調に結びつく」という見方を背景に、ゼロ金利政策まで解除し、政策金利を引き上げました。
 「市場金利が上昇する」、「株価が下がる」、「景気の腰を折る」と、日銀が金利を上げようとすると「ただ」反対し、平穏の時は「預金金利が低すぎるから個人消費が鈍い」、「金融緩和を放置してインフレになったらどうする。早めに手を打つべきだ」と真逆の話を平気でする人がたくさんいます。日銀を気の毒に思うことが多くあります。
 今年の3月、7月の量的緩和、ゼロ金利解除は、景気に力があるときを逃さず本来あるべき姿に戻した英断の行為だと思います。これにより景気過熱時には金利上昇、景気低迷期には金利低下という機能が戻り、国内の景気を長続きさせるための手段が整いました。
 現在7月に日銀がゼロ金利解除したときの背景だった「個人消費の盛り上がり」が目に見える形になっていません。にもかかわらず、ここで敢えて追加利上げをする意味があるでしょうか。「今上げておかなければ上げる機会を失ってしまう」という機会の喪失を懸念しての行為だとすれば、日銀固有の事情であり納得のいくものではありません。もしその後、景気が失速するような事態が起これば、これまで営々と積み上げてきた日銀の信頼を失うばかりか、市場関係者は何を目印にしたらよいのでしょうか。
 金利は市場動向に委ね、じっくり設備投資、個人消費の行方を確認すべきだと思います。政治は三流でも、金融政策は世界で一目を置かれている存在だと私は思います。是非、被害者意識の固まりで「機会があれば金利を上げてやる」という以前の日銀に戻らないで欲しいと切に願います。私は日銀を応援する者です。