私が証券マン成り立ての時によくしてくれたお客さんの「おまえが取る手数料以上儲けさせてくれたら文句は言わん。まさか手数料を取っておきながら損をさせることはないだろうなあ」と最初に会ったときの言葉が忘れられません。
 「もらった以上のものをお返しするのがプロ」だと、戒めであり、励みの言葉になっています。
 国土交通省、財務両省が2008年度予算から、民営化した旧日本道路公団などの約40兆円の債務の一部を国費で肩代わりする方針であるという報道がありました。道路利用者の納得を得るため、高速道路の通行料の引き下げをセットにするとのこと。
 高速道路利用料金が引き下げられるのは結構なことですが、国費が民営化された高速道路会社に安易に投入されてしまうのは納得がいきません。税金と同じように、入ったお金がどう有効に使われているのかという「使われ方」に疑問があるからです。「高速道路の通行料が下がったでしょ」。でも、それは企業努力なのか、ただ単に税金投入で下がったのか、明確にわかりやすく提示することが前提です。
 「現在700円の高速通行料が企業努力の結果、100円引き下げることが可能になりました。そして、みなさんから頂戴した国費により100円の引き下げを行い、計200円引き下げ500円にします」というように、自らの経営努力で引き下げ、それに見合った分、国費投入するのであれば良いと私は思います。
 「企業努力の成果は今年はありませんでした。むしろ、何故かお金が足りないので、50円程度引き上げたいぐらいです。しかし引き下げるといった手前、50円程度は引き下げたいと思います。申し訳ないですが、国費で100円分負担させていただきました」
 こんなことになったら最悪です。税金も同じ使われ方されているに違いないと国民の不信感は高まります。
「ただより高いものはない」。安易な国費投入は許されない。使い道に困っているなら、国民に返すべきです。