中国経済は4年連続で平均10%成長し、上海株は昨年1年間で2倍以上、今年に入っても2割以上上昇しています。国内でジャブついた資金が投資先・投機先を求めて、株式に流れ込んでいるのが背景で、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)では日本や欧米の株式よりも割高な水準にあるものが目立ちます。
 ここ最近は、株式投資の過熱ぶりを牽制する中国政府高官の発言が多くなっています。
「バブルが形成されている。投資家はリスクを心配すべきだ」。そして実際、日本のバブルの時のように、本業そっちのけで株式投資に資金をつぎ込む法人も多いようで、「国有企業は実業に集中すべきで、投機をしてはいけない」と、監督官庁から、あからさまに注意を出さざるを得ない状況にあるようです。
 これは金融が成熟する過程ではどこの国でも経験することで、中国が金融の先進国として仲間入りする日が近づいている表れだと思います。中国政府は2008年北京五輪までには、当たり前のように「元」と他の通貨と交換できる環境を整備しなければなりません。残された時間はあまりありません。その最中、日本で起こったように、資産バブルが崩壊し金融・経済が立ち往生してしまう事態は絶対避けなければならないわけです。成長の腰を折らず、さりとて資産バブルの成長は見過ごすわけにも行かず、難しい舵取りを迫られています。しかし、中国の金融が抱える課題は着実に解決の道を辿っていて、インフラが整備される方向に向かっているのは、楽しみなところです。
 現水準の中国株式への投資には慎重ですが、2008年までには株価が急落し、「妥当株価はどこか」と投資に躊躇するような時がいずれあるでしょうから、その時を楽しみしたいと思います。資源外交で回りに喧嘩を売っている国よりも、投資先として魅力です。