当初から「これって変じゃない?」と思っていたのは、銀行のATM利用手数料。店頭が混むから機械でセルフサービス。銀行窓口の負担を和らげるために、預金者に自己責任で業務を丸投げ。しかも手数料を取り始めた。1万円を1日1回105円の手数料を払って引き出すと、年率で383%の負担。これって消費者金融の金利以上に暴利じゃありませんか。自分のお金を毎日1万円ずつ引き出すと、年間38325円も費用がかかる。現実にはこんなことはありえませんが、「何で自分のお金を下ろすのに手数料を取られるのか」と、引き出す度に銀行を恨みに思う人はたくさんいたはず。
 証券会社のATMはずーっと昔から無料。もし証券会社が手数料を取っていたなら、顧客から反発を食らい、かなりの人が、その会社を使わないと選択しただろう。「お宅の合理化のために、顧客に負担をかけ、手数料まで取るのか」。
 ついでに言えば、何で振込金額の額で振込手数料が違うのか。手間がかかるのは小口の作業であって、何故大口になることで手数料が高くなるのか、理解できない。根拠はあると思うのですが。
 最近では携帯電話などを利用して、小銭を持たないで暮らせる時代になってきました。近い将来、小銭を引き出すために、銀行のATMに並んで待たされる光景はなくなるでしょう。そして、銀行は顧客から徴収する手数料が激減し困り果て、ATMの維持費用に悩む日が来るでしょう。どうしたら預金者に利用してもらいやすい環境になるのか、悩むでしょう。
 優良法人は銀行を選ぶようになり利益を落とす顧客ではなくなりました。収益源を個人に求めるしかありません。預金者に近い地方銀行は、メガバンクよりも危機感があります。ATM手数料を地方銀行は続々とゼロにして、利便性をアピールしています。「貸出で頑張る」、「預金集めで頑張る」、「為替業務で頑張る」、「ワンストップの相談窓口として頑張る」。何を強みとして、預金者にアピールするのでしょうか。
 「なんでもやります」というメガバンクほど、強みが見えません。これまで個人の預金者をないがしろにして、自分の都合を押し付けてきた銀行の殿様的な印象を変えるには相当な覚悟と目に見える実行が欠かせません。
 ATMの手数料と高速料金がタブって見えます。手数料を取るなら、「使って良かった」と利用者が感謝して払えるものにしてください。けちっているだけではないのです。払い甲斐がないのです。