「あー、やっぱりそういう事していたんだ」と、うさんくさく思われている人がその通りのことをすると全く信用を失ってしまいます。「Jリート(上場不動産投信)の中には、グループ内の私募不動産ファンドから割高な物件を放り込む受け皿として利用されているものがある」という見方が以前からありました。
 今回の内容は、敷金を水増し計上したり、家賃を一定期間無料にしてサービスするフリーレントの存在を報告しないなど、鑑定価格をかさ上げし、割高に見積もった額で系列リートに買い取らせ、投資家に損失を与えたとして表面化したものです。
 不動産投信は、うさんくさいと思われた不動産取引を透明な商取引として情報開示を行い、金融商品として不動産を流通・活性化させようという志から始まりました。今でも、その志を基本に、足りないところ、欠けているところはないかと、研鑽を続けている業界の方は多いと思います。
 しかし、一つこういうことが発生すると、「あー、やっぱり」と今までの信頼は簡単に崩れ、他にもあるのではないかと疑いの目で見られ、本業以外のところでも大きな障害となります。ここは、これを良い機会として、我先に誤解を解くために、一層の情報開示に努め、自分こそが不動産投信のあるべき姿という投資家のモノサシになってもらいたいと思います。中から、不信をあぶり出すことが必要ではないでしょうか。ダヴィンチ・セレクトは誤解があるのであれば、誠心誠意、言葉を尽くして投資家に対する説明責任を果たしてもらいたいと願います。
 これからの時代、商品をムードや勢いで買わせる時代ではありません。その時の販売が顧客ニーズにあった適切なものであったかを、過去に遡って検証される時代です。「どんな商品が売れるか」だけではなく、「誤解されるような売り方をしていないか」という視点が常に必要だと感じています。
 「将来顧客の不信を買う行為」を行っていないか。うさんくさく思われているだろう業界であればあるほど、欠かせない視点だと思います。
 ところで、注目されたGDP10−12月期の数字が年率4.8%成長となり、米ドルは一時120円割れとなりました。122円台をつけたのは月曜日のこと。外貨を押さえるチャンスになるかを期待しています。