マグロの海外での需要が高まり、仕入れ値段が高騰しているとのこと。マグロ1貫が1万円もすれば、私だったらマグロにこだわらず、他の魚や肉を物色します。素材が高いことを理由に、車やテレビなどが高くなれば、今あるものを大事にして長く使ったり、必要なときにレンタルすることを考えます。
 ガソリンや通信費用が高くなれば、車も携帯電話も買い控えが起こり、売れなくなります。土地代が高くなったからと言って、マンション価格や建て売り価格が上がれば、購入を考えていた人でも、様子を見る人が増えるでしょう。
 素材の高騰は、最終製品価格の値上がり圧力になりますが、消費者は無条件に受け入れるわけではありません。製品を作っても売れない、消費に減退傾向が見えると、生産さえも慎重になり、新規の設備投資が止まります。企業は減収減益、給与は上がらず、ますます消費は冷え込むという悪循環に入ると、また日本はデフレ社会に逆戻りです。
 都心のど真ん中、確かに交通の便が良く、おしゃれな建物、装備も申し分ない賃貸マンション。入居したい人はたくさんいるでしょうが、月60万円、100万円も家賃を払える人がそんなにいるのでしょうか?マグロ1貫3000円をたらふく食べれる人がそんなにいるのでしょうか?
 昨日、「バブルへGO」という映画を見に行きました。90年当時の映像を見て、「そう、そう」とその当時は当たり前に思っていた事が今第三者として見ると、滑稽で異常であったことがわかります。当時はまさか、「どんな一流上場企業社員でも倒産の憂き目にあう世の中」が来るとは考えてもみませんでした。
 景気の持続は、消費がそこに確実にあり、そのための商品を常に在庫として確保しようと、物と金の調達意欲が途切れないことが前提だと思います。しかし私は最近、「本当にこんな製品を大量に生産して売りさばけるの?」と思うケースによくぶつかります。みなさんはどう思われますか?「このサービス、確かに魅力的だけど、誰がお金を出すの」って、感じることありませんか?
 経済産業省は価格が高騰しているレアメタル(希少金属)の代替製品の開発を、民間を巻き込み、5年後に実用化を目指す方針です。荏原製作所は、ガソリンに比べて割高で日本では実用化が難しいと言われているバイオエタノールを技術開発の成果で生産性を10倍高め、ガソリン並みの生産コストを狙えるメドをつけたそうです。
 日本が世界に誇れるのは生活ゴミの量だそうです。これが、高カロリーの燃料資源になるという研究も進んでいるそうです。日本の今後の成長は、「えい、やっ」で後先を考えず消費するその場だけの蛮勇ではなく、消費意欲を持続させるに足る質の高いサービスの提供、そしてそれを支える安定した素材の確保につきるのではないでしょうか。
 素材高騰を市場のせいにして、成り行きを見ているだけでは、現在の消費がへたるまでに、さほど時間はかからないのではと、私は危惧しています。