昨日、日興株の上場維持が正式に発表されました。これにより、昨年12月18日以来の監理ポストから、日興株は解かれました。この間、日興の一般社員はもちろん、日興を厚く見守ってくれたサポーター、関係者にとっては、一部の身内がしたこととはいえ、不正をはたらいた会社、証券業の使命を汚した会社と自分を責め、情けない思いをしてきた人が多いと思います。本来は、昨日の報道を聞き、再出発を誓う日であるはずの本日、日経新聞朝刊記事を見て、私は許せないと思いました。
 3ヶ月に及ぶ監理ポストの期間中、ずっと上場廃止か否か、提携先はどこになるのかと、自分たちではどうしようもないことに、毎日の報道を聞くたびに振り回されてきました。
 日経新聞、その他の新聞メディアでは、何度も「上場廃止」が確報のように取り扱われ、そのたびに東証は「はっきり決まったことではない」と否定しましたが、否定したときには、既にマーケットは織り込んでしまった後でした。
 本日の日経新聞朝刊記事では、何故「日興、上場廃止へ」の報道をしたかの経緯が一面で書かれていました。私はこの記事内容を見て、憤りました。内容を抜粋すると
?東証幹部は2月22日、「日興の財務責任者が不正会計に関与しているなら十分に組織的」として、日興が上場廃止基準に抵触する可能性を指摘した
?2月24日、別の東証幹部は「(上場廃止にするかどうかの判断を左右する)多くの法律家の意見をとったが、全部が上場廃止だった」と答えた
?2月27日には行政当局筋は「廃止の方向はくつがえらない」と明らかにした。
 加えて、金融当局幹部が東証が発表した後に自民党議員に対し一斉に説明に走ったらしいが、その際に説明を受けた議員の中には、事前に当局関係者から「流れは廃止の方向だ」と示唆を受けていた人もいると記事にあった。
 これって、立派なインサイダー情報じゃないか。日興の将来に憂慮している人間がいるかたわらで、「日興って上場廃止になるんじゃない」と飲み屋の会話のように、情報に近い者が吹聴している。吹聴した東証幹部、行政当局筋、金融庁幹部の、余りにも当事者意識にかける、無責任な振る舞いに、開いた口がふさがりません。
 こんなゆるゆるな情報管理の中、監理ポストで3ヶ月間も、善良な株主を不安におびえさせ、振り回した責任は重大です。
 今回の日興株の取引には相当数のインサイダー取引が隠されているかもしれません。是非、漏らさず検証してもらいたいと思います。日経新聞は乗りかかった船ですから、情報管理のゆるみきった体質についても、徹底的に暴いてもらいたいと思います。東証は、不本意な報道を残念に思うというコメントよりも、その元ネタを提供した職員の存在を問題にした方が良いのではないでしょうか。