スーパーの菓子パンコーナーに行くと、4つぐらいのパンがひとつの袋に入れられたお徳用セットがあります。いつも迷うのですが、その中には必ず、普通に選んだら買わないだろうパンが入っているため、実際買うことはありません。これが違うものだったら買ったかもしれない。確かにひとつひとつを選んで買ったらこちらのセットのほうが安いのは分かるけど。そんな経験、おありではないですか?
 資産分散型ファンドは既に分散投資が行われていて便利なファンドではありますが、パンのセットものみたいなところがあります。投資環境によっては、これには「投資したくないよ」というものも入ってしまいますし、「これをのぞいて」と勝手なことも言えませんし、言っても聞いてもらえません。だったら、自分で選んで買った方がいいというのが私の基本的な考え方で、ついつい資産分散型ファンドの評価を厳しくしてしまいます。
 本日、ある運用会社のファンド説明会に参加しました。私の評価が厳しい、やはり資産分散型ファンドです。外債、内外株式、内外リートに投資するものですが、それぞれの投資対象で実績のある運用会社を、その運用会社がプロの目で選別するというものではなく、すべてその運用会社の既存ファンドを組み込むものでした。私は質問しました。「全て同じ運用会社が運用している形になっていますが、これはどう理解したらいいのですか?」と投資家から聞かれたら、どう答えたら良いのかという質問です。きっと言うだろうなあと思った答えが返ってきました。
 「同じグループのものですから、普通よりもコストが安くなり、投資家に有利になります」
 運用会社がコストを下げる努力を行い続けるのは当たり前だと思います。運用会社は実績で勝負すべきです。「コストが安いから良いファンド」と言うつもりではなかったと思うのですが、運用を担当するファンドの実績で評価した結果だと、優秀さが投資家に理解できるように説明してくれることを期待しました。特にグループのファンドを主体に運用するファンド・オブ・ファンズの場合は、投資家よりもグループに利益を落とすことを優先したファンドという先入観を投資家は持ちやすいものです。本日運用会社の方からいただいた説明は正直がっかりでした。運用会社の人は、「自分が紹介するファンドがいかに優秀なファンドで、是非この点だけは知って帰ってもらいたい」と熱く語ってもらいたいのです。ファンド説明会は投資家と運用会社の距離を一気に近づけることができるかもしれない大事な、そして貴重な機会だと思います。その熱意が伝わりませんでした。残念です。