昨日注目されていた、米国政府、FRBのサブプライム問題の救済策の概要が示されました。FRBは金融不安の沈静化に向け、あらゆる政策手段を総動員する意向を表明しました。しかし金融緩和により物価が上昇する懸念を強く持っていることも、合わせて表明しています。
 そのFRBの意志をくみ取ってか、政府は借り手救済に尽力するが、貸し手は自己責任であり救済しないとしました。
 サブプライム問題で一番大事なことは、リスク回避の動きが行き過ぎて金融機関が貸し手の役割を果たさず、誠実に返済しようとする借り手まで破綻させる事態を避けることだと思います。そういう意味では、今回のサブプライムローンの利用者に対してローン保証枠を広げ、借換をしやすくし、より低利なローンに誘導し破綻を防ぐ手だてを考えるのは、もっともな対応だと思います。
 今ハゲタカファンドのように、「割安であれば投資する」というギラギラしたファンドが、資金調達が難しくなり投資を諦める案件が増えているそうです。今年6月までは金が余って投資先に困っていたのが嘘のよう。それほど信用収縮が極端な形で起こっています。
 信用収縮の影響は住宅ローンだけではありません。金余り、低金利で困った金融機関の融資基準が甘かった反動、反省が起こっているわけですから、とりあえず自分の貸し付けたお金が無事に戻ってくるのを確認するまでは金融機関は新規融資に慎重になっています。
 金融機関が自己判断で貸付が困難であれば、政府・中央銀行が金融機関に貸付を継続できる仕組みをつけなければ、お金の必要な人のところにお金が届きません。「晴れの日に必要ない傘を貸し、雨の日には必要な傘をはぎ取る」。今回の表明は、金融機関が当たり前の金融の役割が果たせるように、政府・中央銀行が乗り出さなければならない異常な事態にあるという認識の確認が行われた機会だと思います。
 誠実な借り手が救済できない事態が広がれば、消費どころではなく個人消費は当然落ち込みますし、もちろん投資どころではありません。「誠実な借り手は守られるか」が最も大事なポイントだと考えます。そして貸し手責任を問われた貸し手の損失対応が相場にどんな影響を与えるか、今後も目が離せません。