先週のイタリアはまさに突発性の大地震を見舞い、今後も大きな余震に警戒が必要なマーケット状況に入ったといえるでしょう。

4月末頃には1.78%程度だったイタリア10年国債利回りは、5月16日に2%台に乗せると、あれよあれよという間に勢いがつき、5月29日には3.4%程度まで上り詰めた。

その後、いったんはご破算になりかけた新政権の組閣が成立する見通しになると、今度は急低下。一時、2.53%まで低下した後、週末は2.74%で引けました。

2012年のユーロ危機は、ギリシャの粉飾決算がきっかけとなり、最後にはドイツ以外の欧州国が破綻する懸念まで広がりました。
今回は、いきなり欧州の大国イタリアがきっかけとなりスペインにも火種があります。
景気が悪いことへの国民の不満が爆発したというよりも、国民の中での格差問題が根底にあるので、なかなかきれいに不満が払拭される問題でないのが厄介なところです。
そしてこの格差問題は、多かれ少なかれ、どの国も抱えているといえます。
ギリシャとは異なり、イタリアがユーロ圏に与える影響はとてつもなく大きく、「大きくてつぶせない、大きすぎて救えない」イタリアを起点にした問題が落ち着きを見せるには相当な時間が必要であり、大地震の後の余震のように大きい、小さいが繰り返されるでしょう。
そのため、世界のどこでいつ新たに不満が噴き出して投資環境が不安定になるか、がわからず、結果的に、投資には慎重になり、安全資産を求める傾向がさらに強まるものと想定しています。
資産防衛のための通貨分散、とりわけ、米ドルを求める力がさらに強まっていく可能性が高いと思います。