昨日の米ドルやユーロの為替の動きをを見る限りではさほど動きがなかったように見えますが、豪ドルやNZドルのオセアニア通貨はこの2日間で4円幅の大きな円高になっています。これまで買われてきた反動が出ているようです。本日も引き続き、為替全体ではここまで急だった円安の動きから円高へと調整が入っています。
 サブプライム関連による損失として野村證券は19月期で1456億円計上しました。これはサブプライムローン関連の証券化商品をほとんど処分した結果だそうです。79月期シティーグループは7630億円、メリルリンチは6339億円損失を計上しました。この金額自体はかなり大きなものですが、FRBは最大で2000億ドルの損失を見込んでいるとのことです。2000億ドルと言えば20兆円以上です。この額と比較すれば、野村證券やシティグループ、メリルリンチの額はまだほんの一部。そもそも野村證券、シティ、メリルリンチの損失は、投資家に転売する目的で抱いていた商品の在庫です。つまり、すでに投資家の自己責任で販売した金額の方が圧倒的に大きくて当たり前。市場が気にしているのは、それを買ったはずの投資家から大きな損をしたという話が余り上がっていないこと。投資家が損をしていることに今も気づいていないとしたら、その気づいたときのショックは相当なものだと思われます。
 各国中央銀行は今も楽観できる状況ではなく、万一の準備は怠りなく注意していると警戒を発していますし、シティなど米大手金融機関はサブプライムローンなどに投資したファンドの資金繰りを支えるために10兆円を超える救済基金の創設に動きました。これもこれで万全というのではなく、取り敢えず準備したという意味合いであり、問題の根の深さがうかがえます。
 現在の株価や資源などの価格、為替の水準は確固たる根拠があって成り立っているようなものではなく、糸が切れたたこのように、風まかせであっち行ったり、こっち行ったりという感じ。
 日経平均株価でいえば本日が17000円で明日18000円であっても16000円であってもおかしくない。為替で言えば1ドル=117円が明日112円になっていても120円になっていてもおかしくない。原油が明日95ドルになっても75ドルになってもおかしくない。「上がっていたのだから下がってもおかしくない」、「下がっていたから上がってもおかしくない」。相場の動きが後付で評論される相場は、そう長くは続きません。どちらに振れるか、投資家にとって疲れる相場が続きそうです。