昨日注目されていた米政府の緊急経済対策は、市場予想の上限である1400億ドルから1500億ドルに達する大きなものでした。これを受けて、ニューヨークダウは当初180ドルほど高くなりましたが、減税が主体で財政出動が伴わないという内容に失望感が出て、結局60ドル下げて終わりました。つくづく、人の欲というのは際限ないものです。
 FRBの政策金利引き下げの時もそうです。「政策金利を引き上げるのは止めろ」、「政策金利を引き下げろ」、「政策金利引き下げは0.25%じゃ足りない」、「政策金利引き下げ幅0.5%は既に市場は織り込んでいるんだから、0.5%だったらやっても意味がない」等々。下げれば下げたで、「そんなに一気に下げたら、下げ余地が余りないじゃないか。スカンピン!!プロなら先を考えろ」。
とにかく、全ての人を満足する対策なんてありえません。大事なのは、景気回復に向けた今後の足取りをしっかりさせる経過の検証だと考えます。選挙対策という面もありますが、危機感を持った一歩が踏み出されたことは評価して善いのではないでしょうか。
 思えば、同時テロ後の景気後退にピリオドを打つきっかけは、2003年5月にブッシュ大統領が断行した3500億ドル減税法の成立でした。当時も市場の当初の反応は冷ややかだったと記憶しています。
 最近は取り上げるのも空しくなってきましたが、日本政府の経済に対する無関心な対応は心配すら覚えます。知ってて手が回ってないのか?それとも、本当に気付いていないのか?
「国民本位の行財政への転換」?これって、「国民に自己責任をかぶせた行財政」ではないでしょうか。国の負担を減らして、個人に負担させるのであれば、国に召し上げられた余計な税金も返してよ。それが筋でしょ。今回のガソリン税もしかり。徴税された税金の使い道の無駄を疑う気持ちが晴れないから下げろという意見が出ているのに、「下げたら、開かずの踏切対策はどうするんだ」といわれても困ります。そんなに大事だという認識を持っているなら、何故これまで優先して対策できなかったのか。
 「お父さんの小遣い今月から下げるから」と言われて、「「俺に死ねというのか」と何の説得にもならない答えを返すに等しい貧相な答えです。
本当に暫定税率が維持されたら、開かずの踏切対策や古くなった橋梁補修など地域生活に密着したものの改善に使われるのでしょうか。国会では与野党どんどん協議していただいて、「暫定税率を維持できなくなったら、国民生活にとって、こんな大事なことができなくなる」という事柄をたくさん具体的に出してもらいたいと思います。そして、何故今までそのことに手が十分回らずに、何にお金を回していたのか、明らかにしていただきたいと願います。
 「国民本位の行財政」を曖昧にせず、全部語るのが無理であれば、「必ずやる」という優先順位の高いものは具体的に国民に語ることが、そんなに難しいことなのでしょうか?
「夢は期限を決めて言葉にしないと実現しない」と聞いたことがあります。
「早急に考えて対策を打つことを約束します」      「それはいつですか?」
「・・・・」                             「それはいつですか?」
「50年先とはいいません。遅くても5年先?じゃあ、3年先ということで・・・」
こんな空手形の繰り返しをいつまで続けるのでしょうか?「やる気がない」、「やるつもりがない」と答える方がまし。そうすれば、議論も高まり新しい考え方も生まれるはずです。