先日もこのブログでコメントしましたが、米国FRBの金利引き下げのタイミング、引き下げ幅は、言われるほど、そんなに遅く、そんな物足りない幅だったのでしょうか?
原油が100ドルをつけた後も未だ90ドル台にあり、穀物価格・資源価格は景気停滞感が強まる中でも、景況感お構いなしに高止まりしています。そんな状況下で、何よりもインフレを警戒するFRBが市場の混乱に歯止めをかけるためとはいえ、よくぞ0.5%の大幅連続利下げに踏み切ったものだと私は意外に思っています。実際、市場では0.75%の大幅な緊急利下げを行った直後である今回のFOMCでは「据え置き」を予想する専門家もいたぐらいです。
 にもかかわらず、ニューヨークダウ株価指数が結局下げて終わり、日本株相場も下げて始まると「0.5%では物足りなかった。0.75%は必要だった」と専門家がコメントしたりしています。
株価の下落を止める手段はFRBの政策金利引き下げ頼りでよいのでしょうか?もし市場の期待通りの連続引き下げを行い、政策金利の下げ余地が無くなって。それでも、株価が停滞、混迷から抜け出せなかったままだとしたら。市場はFRBの判断を「よくやった」と褒めるでしょうか?
おそらく、市場の言いなりで弾を使い果たしたFRBに、「何故もっと先を考えて、大事な政策金利の引き下げを効率よく使わなかったのか」と非難されることでしょう。FRBは「生きるべきか、死ぬべきか」、ハムレットの心境ですね。気の毒に思います。しかしバーナンキ議長があんまりにも素直に市場の言うことに従うのを見ると、逆にバーナンキ議長に確固たる信念があるのかと少し心配です。 
 市場の言いなりを続ければ、市場はまた調子づき、行き着くところまで行くバブルを呼び込み、政策金利の下げ余地を無くし、減税で活性化させる財源もない、みじめなアメリカになってしまうかもしれません。そうなれば、欧州、日本はもちろん新興国にも大きな打撃となるでしょう。ここは米国の問題としてではなく、各国が自国の問題として、協調姿勢を市場にアピールするしか、道はないのではないでしょうか?
 そういう意味では「政策は買い」という時期はそう遠くないと考えます。
実際本日の日本株相場は、米国の政策金利引き下げがあっても株式相場が弱含みで始まったのを見て、いったんは売りをしかけたものの、余り下がらないのを見て、慌ててドテン買いに転ずるといった様子を見ると、「売りも恐くて仕掛けられない」、売り疲れが出てきたようです。今後、株価の下げを待っていた投資家の配当取りが相場を支える動きになるのではないでしょうか。
 下値が固まり、政策の後押し。「売られ過ぎ」から「妥当価格」への模索がいつ始まってもおかしくないと私は考えるのですが。少なくても、とても売る気にはなれません。