昨日注目されていた米国1月の非農業部門の雇用者数は前月比17000人減り、2003年8月以来、4年5ヶ月ぶりの減少に転じました。サブプライム問題発生以来、金融機関、住宅関連産業のリストラが広がりを見せていることを示す数字であり、意外感は特にないと思います。
 それよりも昨日は、マイクロソフトがグーグル追撃のために必要だと米ヤフーに買収提案を行ったことに市場はインパクトを受けました。ネット事業におけるグーグルの圧倒的な存在に歯止めをかけ優位性を奪回するため、両社は2006年、2007年と経営統合の話を持っていたものの、米ヤフーが自主独立路線にこだわり合意には至らなかったらしい。ところが、その米ヤフーが今回のマイクロソフトの提案を「慎重かつ迅速に検討する」というコメントを発表しました。これを受けて、米ヤフーの株価は昨日比約5割の暴騰となりました。
 これから景気停滞に入るかも知れない危機感が広がる中で、業界での地位確保のために、こうした企業合併話が良く聞かれるようになってきました。今回のように、以前だったら合併話があっても即拒否だったところも、一旦受け止めて検討せざるをえないほど、バブルが精算される渦に自分の企業が飲み込まれることがないような体力をつける必要を強く感じているからではないでしょうか?こうなると今後組みたい、潜在力のある、いわゆる割安企業が引く手あまたになる一方で、組みたくない、評価に困る割高な企業は蚊帳の外。そんな状態になっていくと思います。
 日本の企業はこれまで、外資の買収、他社の買収に強い嫌悪感を持って対応してきましたが、今後はどうでしょう?引く手あまたの企業であれば、これまで通り組む企業を選ぶ立場で変わらないでいれるでしょうが、将来展望が明確に打ち出せない企業は鼻も引っかけてもらえず、結果不採算事業を切り捨て、自ら身売りに打って出ざるをえないところが出てくると思います。
 
 「当社の株価は安すぎる」とただぼやいていた企業も今後は、投資家に評価しもらえるように丁寧な説明を積極的に行うことになるでしょう。せっかくですから、投資家は株価の位置で元気を失うのではなく、会社に興味を持って、企業側がいう「株価は割安」という言葉が実際どうなのかを聞いて評価をしてみましょう。
 こうしたどれが割安で、どれが割高という物色する目が広まるにつれて、しばらくは二極化が進むことで、全体がハッピーである展開になることは望めません。しかし人に惑わされずにじっくり投資をしたい人にとっては、良い機会が訪れたと前向きに考えていいと思います。