中国製冷凍ギョーザの異物混入で、中国産への信頼が地に墜ちてしまいました。消費者のコメントは当然、「買わない」、「当面様子を見る」、「買いたくないけど買わないわけにはいかない」に分かれます。しかし外国産に頼り切った日本の食卓で、しかも冷食の4割以上を海外に頼っている現状で、中国産を使用しないことなど有り得るのでしょうか?ある意味で、「米ドルは危ないから運用資産から外す」というに等しい現実的ではない話だと思います。使う側からすれば、「どんな利用の仕方をすれば、これまで通りの安全を確保できるのか」、「基準に満たない中国産を消費者が容易に判別できる仕組みが期待できるのか」に関心があります。
 鉄鋼、化学製品などの素材や食料品製造で、大量の資源、穀物を中国が消費して、これらを大量生産し世界に届けています。安価で、しかも良質な素材製品を供給しているのであれば、世界経済に中国は大変な貢献をしていることになります。
 しかし、「ペットフード」、「歯磨き粉」、「ブリキおもちゃ」、「瀬戸物」、今回の冷食など、出来上がった製品が消費者の健康を損なうもので、使用に堪えないものの大量生産であるなら、これ以上の資源の無駄遣いはありません。それに利用された資源は他で活きた利用ができたはずですから。
 ここは日本だ、中国だという個別の国の問題ではなく、「中国産が信頼を得る過程」を日中共同で作り上げていく機会にしなければならないと思います。
 「米ドル資産は危ない」と切り捨てて運用ができないのと同様に、「中国産はあてにできない」と切り捨てて、日本の豊かな将来像は描くことができません。この機会を日中が良い方向に向かうきっかけになればよいと個人的には期待しています。中国でも、日本の役割を期待している人は多いと思います。
 しかし、G7議長国である日本の影は薄いですね。「欧米は日本の不良債権処理の過程を参考にしている」と政治家は胸張って言いますが、これって胸を張って言うことなのでしょうか?
 欧米の金融関係者は「日本を反面教師にして」という枕詞をつけています。「何もせずほったらかし、見当違いな対策で時間を無駄にし、のっぴきならない不況を招いてしまった、日本の失敗の轍を踏まないように、参考にしているのだと思います。
 「世界が日本を参考にしようとしている」と胸張っていう政治家さんを見ると、「ただでは起きない」、「全てを自分の手柄に変える」姿に関心すらします。