学校から急に「雑巾を作って子供に渡してくれ」と言われたときには、自分で端切れを探して縫うよりも百円均一で買う方が効率的だと嫁さんは言います。
 以前上海に行ったときに、見るもの全て値段が安いように思いましたが、着るものだけは「ユニクロ」のほうがものが良いし安いと思いました。
 投資信託に投資して不満を言う投資家の多くは、「プロが運用しているにもかかわらず損をした。自分でした方がまだ納得できる」というものです。私はこうした話を聞くたびに、プロを気の毒に思います。中には絶対損をかけないすごいプロがいるのかもしれませんが、私が知る普通のプロは相場が悪ければ利益が上がらず、損をするものです。プロという名前に期待しすぎだと思います。
 したがってプロに預けても損するときは損をするものと割り切って、「自分で出来ないこと、人に任せたいこと」を他者に委託する道具の一つが投資信託だと私は考えています。
腹が立つのは「自分でやった方がまし」だと思うものを投資信託に託すからです。日本株投資が自分でケア出来る人は自分でやることをお勧めします。自分で出来ないこと、個人では投資できないものを投資信託に委ねるべきだと思います。
 今ガソリンスタンドが有人からセルフにどんどん変わっていき、しかも閉鎖するスタンドも後を絶ちません。ガソリンスタンドは本当に儲からない環境にあります。原油など材料費高騰、人材が集まらず、しかも車の低燃費化で使用量が年々落ちています。原油高は彼らのメリットにはならず、かえって買い渋りで困っています。この状態が続けば、郵便局と同様に、身近にガソリンスタンドがない地域がますます増え、生活に困る人も出てくるのではないでしょうか。
 われわれ消費者は価格が安いのは当然ありがたいのですが、その結果担い手がいなくなりインフラが消えてしまうことは大きなマイナスであるはずです。ガソリンをどこから引いてくるのですか?
政府、ガソリン関連業界、おそらく車関連業界も、このインフラを確保していくための知恵を一緒になって考える時期にきているのではないでしょうか?
 同様に、投資信託の運用会社も元気がありません。現在の日本人の投資環境で、投資を自分で出来る人がどれほどいるのでしょうか?ほとんどの方は人の手を借りなければ、投資を始めるのに心許ない状況にあるはずです。その投資家予備軍の方の力になって負担を軽減する役割であるはずなのが運用会社では?私の知る限りでは、以前の運用会社には会社の方針にも、社員の方にも「この日本に投資を根付かせるんだ」という気概と意欲がありました。今は残念ながら、サラリーマン化したところばかりで、運用会社の特徴が見えません。
 「我々がみなさんからいただいている信託報酬は高くありません」と胸を張って、「何故なら」を訴える運用会社はいないのでしょうか?プロとしての意識・気概をもっと表に出してもらいたい。
「将来資金の確保」、「定期的な安定収入」、「大きな値上がり利益」、「必要準備資金の確保」という相談者のニーズを応えるためには、投資信託に任す部分が当然入ってきます。
 しかし最近の投資信託の設定では、「この投資信託はどんな人に向けて、どんな使い方をしてもらいたいのか」が見えないもの余りに多すぎます。運用会社が運用のプロとして、尊敬され生き残るためには、投資家にニーズを明確にして、わかりやすく使い方を訴えかける努力が必要ではないでしょうか。証券取引所でETFの品揃えが増えたときにも、自信を持ってロングランで投資してもらいたい実績のある投資信託がどれほど世の中に残るでしょうか。
 プロ意識の高いファンドマネージャーはたくさんいます。その人が自由に力が発揮できないのは何故でしょうか?組織でしょうか?制度でしょうか?それとも投資家側に問題があるのでしょうか?
投資家にとって、投資信託を選ぶ余地が少なくなることは目的達成の選択肢が少なくなること。不自由になります。是非「信託報酬」が投資家にとって割安に思えるアプローチ、実績を残してください。
 そして最後に私がプロとして求めるのは、「プロに任せたから必ず儲かる」ということは期待しませんが、「プロに任せたおかげで損が小さかった」は最低限の期待です。