昨日、私の提携先である「生活設計塾クルー」主催の定例セミナーがありました。今回の講師は外部講師として、あの有名な山崎元氏を招き、「お金をふやす投資の常識」という題目でした。
本日のタイトルは、このセミナーが始まる前に、私のクライアントからいただいた言葉です。私は「楽しみにして話を伺います」とお答えしました。
 話の内容をタイトルで紹介すると
?合理的に割り切って考えよう
?損切り・利食いの目標値段設定は有害であり、意味がない
?長期投資でリスクは縮小しない
?画一的な「お勧めポートフォリオ」を出すファイナンシャルプランナーはインチキ
?ファイナンシャルプランナーから運用商品を買ってはいけない
?銀行にあえて購入すべき金融商品はない
?金融機関にアドバイスを期待しない
?証券アナリストの情報はリターンを改善しない
?チャートは「占い」と一緒で、将来予測の役に立たない
?運用商品は完全に理解するまで買うべきではない
?良いアクティブファンドを事前に選択することはできない
?バランスファンドは投資対象に不適切
などなど
 講師の後を受け、講師が反論できない状態で、自分の意見を述べるのは好ましくないのでここでは控えます。話の内容は非常に理路整然としていて、途中途中で「何か間違いがあればいつでも指摘を」的な、にらみを利かすような鋭さを感じました。それは、それで、山崎さんのスタイルですから見事でした。ただ一点、私が感じたのは、あのセミナーを聞いた人で「明日から頑張るぞ」と前向きになって、お帰りになられた人がどれぐらいいたのかなということです。
 その都度、合理的な判断を行って投資ができる人がどのくらいいるのでしょうか?良い商品だと合理的に判断して買ったつもりでも、買った途端に価格変動にやはり振り回される人が多いと思います。そんなときに、自分だけで悶々とせず、「自分はこう思うのだけれど、実際どうでしょう?」と聞ける存在は、初心者はもちろんのこと、ベテランにおいても、貴重な存在のはずです。
 しかし、「金融機関の窓口は当てにならない」、「プロの見通しもパフォーマンスの改善にはつながらない」、「世間で言われている常識には間違いがたくさん」、「ファイナンシャルプランナーはインチキ」では、投資家は八方ふさがりで、投資難民の位置から抜け出せません。
 
 私は現状のまま時が経てば、金融機関は投資窓口としての自信を失い相談窓口としての機能を放棄し、投資家はいつまでも投資に躊躇し、悪徳業者の甘い話にひっかかる人が絶えず、ますます投資に胡散臭さが強くなってくると懸念しています。「日本の金融機関は投資の歴史も信念もありません。私たちには蓄積されたノウハウがありますから任せて安心ですよ」と、外資系のもっと怪しい金融機関もどきの進出を早めるかも知れません。
 したがって、現状は山崎氏の言うとおりなのかも知れませんが、投資難民である投資家が頼りない金融機関をいかにして頼りになる金融機関に変えていくかの手助けをしていく役割の人間が必要だと私は考えます。それが、ファイナンシャルプランナーであったり、金融商品仲介業者であったり、投資顧問業者であったり、山崎氏のような人であると思います。
 金融機関もビジネスですから売りたい商品があって買ってもらいたいと思うのは当然です。しかし投資家の投資したい目的が明確であれば、それを曲げて自分の売りたい商品を売り付けるわけにはいかなくなりました。投資家が投資目的を明確に持てれば、投資家主導の投資ができます。
 私は投資家が自分の投資目的を明確にするお手伝いが今後の大事な役割だと考えます。
そのプロセスを確認する作業で、山崎氏の「合理的」なアプローチでもOKですし、私のように「大らかさ、気持ち、ムード」を重視するアプローチでもOKだと考えています。
 是非、山崎氏には「愛すべきファイナンシャルプランナーを育てるには」という目でお話しいただけたら幸いです。