「投資信託だから安心」から「投資信託なのに何故」という雲行きに変わってきました。本日の日経朝刊には金商法施行後も「投信トラブル後を絶たず、徹底されぬリスク説明」という記事がありました。
 その記事の中で
「自宅に訪れた人物から投資信託をしつこく勧められ、やむなく契約したら高額な手数料を請求された」
「証券会社の説明で損のない投資と思ったが、大幅に資産が減った。うその説明をされた」
という内容が紹介されていました。
 相場がこれほど下がらなければ、表立たなかったトラブルなのかも知れません。相場が下がった故に発生するトラブルが今後も増えていきそうです。多くのトラブルは、投資家が「このままでよいのか」という、先が見えない不安から発生するものだと考えられます。
 投資信託だから大丈夫ではなく、投資している中味を見て、じっと持っていれば「元本の回復が期待できるものなのか」、それとも投資したときに想定した環境と現在の環境が変わってしまい、「何らかの対応が必要なのか」を投資家は販売した金融機関に確認する必要がありますし、販売した金融機関は丁寧な説明を行う必要があります。
 最悪は投資家が「投資信託なんて頼りにならない」と投資自体に取り組む意欲をなくしてしまい、販売した金融機関側が投資信託を悪者にして、説明責任から逃げてしまうことです。
投資信託は投資しようと意欲を持った人にとっては、分散投資を実現するために欠かせない重宝な道具です。しかし、投資する目的が明確でないまま、勧められるままに投資してしまった人にとっては、その投資信託で損をしている状態は苦痛でしかありません。
 是非現実の損は損として受け止めて、投資家と販売金融機関はもう一度最初に戻り、「この投資信託は自分の目的にあったものか」を一緒に考え、「今後をどうするか」を相談し合う機会を持っていただきたいと思います。
投資信託を悪者にしても、何も解決しません。
 去年の夏から相場環境が変わってしまったのですから、今の環境に照らして、投資とのつきあい方をリセットする必要があります。