先月27日に、日経平均株価は14000円台乗せ、ドルは107円台にあり、私はこれで下値は固まり、よもや日経平均株価の13000円割れ、ドルの102円割れがあるとは想定していませんでした。もちろんサブプライム問題に端を発した信用収縮懸念が背景にありますが、特に日本株の少し上がっては大きく下げの低落傾向は日本政治の混乱に対する投資家の呆れからくるものだと思います。先週、今週の相場の動きが今後の相場を予測するに重要なポイントと考え注目してきたわけですが、日経平均株価は13000円を大きく割り込み、ドルが12年ぶりの円高水準の100円割れとなるなど、これは売り仕掛けが入ったというよりも、完全な投げ売りによるものでしょう。
 おそらく新興企業株、IPO株で損をして、日経ミニ株で損をして、FXでも損をして、証拠金をなくし、追い証を入れるお金もなく、投資する意欲もなくしてしまった人が多いと思われます。こうなると、投資自体に興味をなくす人、目をそらそうとする人が増えます。したがって株式など売らなくてはいけない人は必ずいるわけですから、買いが引っ込む中、少ない取引で値が下がる傾向を投資家は耐えなければならないでしょう。
 私は日経新聞の方にコメントを求められ以下のようにコメントしました。
「株にしても為替にしても今は典型的なバリュー相場。本来の価値よりも割安な資産や銘柄を、いかにうまく見つけるかが問われる局面になってきた。私自身は、長期的な視点で考えれば、日本株もドルも割安な水準になってきたと考えている。余裕資金があれば投資するのもいいと思う。ただ、ハッピーな局面がすぐに訪れることはないという覚悟が必要だ。割安だと思って買ったのに更に値下がりし、さらにそれを投資するといった繰り返しをしばらくは迫られる可能性もある。そうした苦しみに耐える覚悟がないなら、個人投資家は当面は投資を控えるべきだと思う」
 日本株の水準や為替の水準が今が底であるかどうかはわからないが、長期的な視野で見れば、私は今でも現在の水準はすっごく魅力的な水準であるという見方は変わりません。しかし、価格下落局面の買いは一番底では買うことは難しいので、買った途端に下げ、しばらく下に持ってかれて「あのときの買いは早かったのではないか」と後悔するものです。だから、「この水準で投資すれば将来報われる水準だと思う。だけど、底を買うことは難しい。報われるまでには時間がかかるかも知れない」と覚悟がない人の場合は、ここでの投資は勧められません。ここで投資したことで、毎日の値動きが新たなストレスとなり、本当に投資にチャレンジする気持ちさえも失せてしまう可能性があるからです。株式投資は精神修養のための荒行ではありません。やるからには、楽しんで取り組みたいものです。
 バンジージャンプをやる前はドキドキしますよね。だけど飛び込んだ後は爽快な気分になるかも知れないというワクワクする気持ちもありますよね。投資もワクワクしてやりたい人がやればいいのです。回りが飛び込むから自分も飛び込まなくちゃとやるべきものではないと思います。
 いったん飛び込めば、奇声を上げるのもOK、無口に歯を食いしばるのもOK。だけど、底は確認しましょう。これは飛び込んだ人しか見えない景色です。底がいったん確認できた人には怖いものはなくなり、爽快感だけが残るはずです。
 私は見ますよ。日本株式の底、ドルの底。10年一度のバンジージャンプ。見事飛び降りてみたいと思います。