大手百貨店の売上見通しの下方修正が続く。1着十数万円のブランド婦人服や高級雑貨がなどが売れず、美術品や宝飾品の売れ行きにも陰りが出ているとのこと。普通に考えても、高額商品の売れ行きがどこまでも続くわけがなく、販売のプロである先がここにきて、「意外だ」と考えていること自体、意外な感じを受けてしまいます。
 中国の不動産市況も、数字を見る限り、私は深刻な印象を受けましたが、専門家の見方はどうなのだろう。上海の大型ビルの空室率は16%、広州は25%らしい(日経朝刊記事より2007年末現在)。中国の大型ビル。100階建ても珍しくないでしょう。つまり、そのうちの16階、25階のフロアごと空室だと考えれば、これはもうすでに活気のないゴーストビルではないでしょうか?北京五輪を直前に控えた現在において、これが平均の姿とすれば、明らかな造り過ぎの過当販売だった証左ではないでしょうか?
 中国株式相場の急騰は中国の不動産投資が規制強化され株式投資に投機マネーが流れたことが要因の一つと言われています。大元の不動産市況がこれだけ崩れてくれば、中国株の低迷も、うなずけるところです。
 本日日経朝刊には、国内不動産投信(J-REIT)が「分配金水準の維持を運用目標とする」という記事もありました。J-REITは信用収縮の影響で借り入れが困難になり、株価急落で株式増資もままならず、新規の収益物件を仕入れることが事実上難しくなり、「分配金を増やすなんてとんでもない。今ある分配金水準を下げない」ということを目標にせざるを得ない苦境にあるということです。新規物件の取得により分配金をかさ上げする手段を封じられて、現在の分配金を維持することは運用者にとって相当なプレッシャーです。何しろ、保有物件のコストは黙っていてもかかりますし、空室を埋めて収益アップをはかるにも既に空室自体が少なくプラスを生み出すのが難しい。むしろ空室が増えることを心配しなければなりません。
 「こんなはずじゃなかったところ」と「こうなると思って手を打っていたところ」との違いは大きいですね。今は「どうしたら儲けが増えるかと打って出る」よりも「大きな損をせずにこの場をしのいで次のチャンスに備える」ことのほうが重要だと思います。