本日日経には、ドイツ証券が国内の金融機関などの機関投資家に販売したサブプライムローン関連を含む複数の証券化商品の時価をずさんに算出していた疑いがあるという記事がありました。内容は素人目に見ても不自然なもので、?同じ証券化商品の時価(同一時点)であっても顧客によって異なる価格を提示していた、?同じ証券化商品の時価(同一時点)で複数の価格を示し、投資家にどの時価を選ぶか判断させていた、?時価評価の基準日を誤ったり、時価の増減を取り違えていたりしたなどが、検査で明らかになったそうです。
 「この壺1000万円で購入いただいたのですが、このご時世で大分値下がりしていまして・・・」
「どのくらいの評価なんですか?あなたが値打ちものだからというので買ったのに。買って間もなく下がるなんて・・・。評価金額を期末に出さなくちゃいけないから出してくれ」
「300万円です・・・」  
「えっ!!そんなに下がってるの??どうしてくれるんだ?そんな話聞いてないよ」
「本部と相談しました。それでは500万円ということでどうでしょう?」
「半分になったなんて言えないよ。責任問題になる」
「それでは700万円でどうですか?」
「そこが限界かなあ。じゃあ、時価は300万円ってことだね。今年も大きな損を覚悟しなければならないってことか?」
 こんなやりとりがドイツ証券と機関投資家の間で行われていたかどうかは定かではありませんが、こんなやりとりが疑われるような金融商品が市場からほされて値がつかない状態になるのも無理からぬ事だと思います。今後の検査で更に、「ドイツ証券のずさんな評価体制の全容」や「評価額の査定額はドイツ証券側の事情によるものか」、それとも「機関投資家側からの要請によるものなのか」がもっと詳しく明らかになるものと思います。
 証券化商品自体は胡散臭いものではなく、この金融商品の誕生により、今まで評価できなかったものを有効な資源として価値を生み出せるようにした、今後も欠かせない手段です。証券化商品の悪い印象、誤解を解くべき、関係者の真摯な対応が求められます。
 しかしドイツ証券は何故、素人目にも理解が得られないだろう対応をしたのだろうかと不思議でなりません。日本のコンプライアンスをなめていたのでしょうか?国内の大手証券会社であれば、会社ぐるみでもない限り、起こりえない内容だと思いますが。