株式は全体の相場が弱くても個別に見ると株価が急騰している銘柄もあり、株式の専門家の多くは「暗い中でも光を見つけよう」とする楽天家です。従って株価が上昇トレンドの時に下落する場面は常に超強気、「一時的な押し目は買い」。そしてさらに下げると、「押し目買いの絶好の好機。天が与えてくれた買い場」。そしてさらに下がると「中長期的に見たら今は買いだと思う」とコメントが控えめになり。更に更に下がると「当面は株価の上昇はあまり期待できない。割安なものを拾っていきたい」と慎重姿勢を見せ、更にまたまた下がると、「株式相場は終わった。これからは暗黒の時代。処分売りがこれかも続くだろう」と店を仕舞い、超悲観に振れる。
 現在株式相場、商品相場ともに土砂降りの暴落状態。しかしよく眺めてみるとドルの全面高とも言えます。米国のインフレ懸念に端を発した金融引き締め政策の継続が、世界同時景気減速懸念となり、今回の急落となった。この難しい市場環境を「神様グリンスパンFRB議長」から引き継いだバーナンキ新議長に舵取りは出来るのだろうか。おそらく無理だろうという見方が混乱に拍車をかけている。
 私は逆に今回の株式・商品相場の暴落は、バーナンキ新議長の舵取りを楽にする結果になったと考えます。「しようがないなあ。今後も政策金利引き上げを考えていたけど、こんなに相場が混乱している中で上げても、FRBの意図が伝わらない。とりあえず落ち着くまで引き上げは様子を見よう」と、グリンスパン前議長から引き継いだ金融引き締め政策に区切りをつける良い機会として利用できるでしょう。マーケットを見て中断した緊急措置であれば、市場が落ち着けば再び金融引き締めスタンスを取っても不自然ではありません。
 もしFRBがこうした経緯で金融引き締めの一時休止を宣言すれば、すぐに急落した相場が反転するとは思いませんが、泥沼には終止符が打たれると思います。その反動としては、115円台に乗せたドル高の勢いも弱まり、112円どころで落ち着くのではないかと思っています。112円割れのドルを買いたいと思っている私のポジショントークです。