新興市場の株式は依然として盛り上がりません。株価が安いので、投機のおもちゃになって値上がりすることはありますが、将来東証一部を目指す成長期待のある企業がどれほどあるのでしょうか?背景には、「本当に公開企業にして良かったのか」という公開審査がずさんだった取引所や幹事証券会社への不信感があります。
 業績の上方修正や下方修正は仕方ないにしても、粉飾決算、粉飾まがいの企業が続出しました。決算を見る監査法人の承認を得られなくて上場廃止になるかもしれない企業がいくつもある状態を知った投資家が、会社から出る情報さえも疑って、投資する気になるわけがありません。
 公開にふさわしくない企業を別枠にして、新興市場を再生しようという動きがあるようですが、それでは会社情報を信じて投資しだまされた投資家は恨みに思うばかりです。公開企業としてふさわしくない、不正な企業を野放しにしてきた取引所、関係団体の責任を曖昧にすべきではないでしょう。そこまでして公開企業を増やそうとしたのは、公開企業数を争う取引所同士の競争でした。
 金融商品取引法の改正に伴い、外国株指数に連動したETFや商品のETFなどいろいろなETFが組成される道筋ができました。投資家ニーズに応えるため豊富な品揃えが意識されそうです。
ETFが「第2の新興市場にならなければいいなあ」と危惧します。ETFは品揃えすれば、勝手に投資家が選び市場が活性化していくのでしょうか?今でさえ、「ETFをどんな使い方をすればよいのだろう」と悩む投資家が多いのに、種類が増え、数が増え、投資家がさらに困惑するのが見えています。その中でわかりやすい、たとえば「原油」ETF」だけに注目が集まるなど、価格形成に大きな歪みが発生して、ブームで飛び乗った投資家がブームがしぼんだ後に大やけどして問題になる様子が私には見えてくるのですが・・・。深読みのしすぎでしょうか?
 品揃えを増やすのも必要なことですが、既存市場の不信感を期待に変えていく足跡を投資家に示していくことの方が大事だと思います。
 投資信託がETFを取り扱う、ファンド・オブ・ETFが出てくるのでしょうか?そんな馬鹿馬鹿しい投資信託が幅をきかせないように、せっかくETFを組成するなら個人でも直接投資が出来るようにしてくださいね。
 これまで日本株の上昇が先行して円安が遅れていましたが、円安が先行し株価を引っ張る展開になってきました。気がつけば1米ドル=107円手前、1ユーロ=166円台、1豪ドル=101円台まで円安に戻ってきています。一方で商品相場の不気味な保ち合い。日本に商品ETFの品揃えが整ったあたりの頃合いが注意信号でしょうか?短期的な値上がり利益を狙う人であれば商品も投資対象として有望なのでしょうが、私には感心がありません。むしろ、伝統資産である株式や債券の適正な価格形成を阻害する迷惑な存在でしかありません。