中国というのはすごい国だと思いました。中国の銀行が富裕層向けに外国為替証拠金取引(FX)の提供サービスをしていたようですが、投資家の8割から9割が損失をこうむっていて、投資家保護の観点から、規制当局が一時停止を発表したと日経の朝刊記事にありました。
 個人的には、「中国でFX取引が当局が慌てて規制をかけるほど広がっていたのか」ということにビックリです。FXの取引自体に問題はありませんし、仕組みはむしろ魅力的なものです。しかし、この金融商品をバクチではなく、運用手段として上手に利用できるようになるには、何度か痛い目にも遭い、リスクとのつきあい方を知る過程で、時間とそれなりの授業料を払わないと身につかない金融ツールだと思います。
 ただ値動きを追うことを繰り返せば、預けた証拠金はいずれ使い果たし、さらにお金をつぎ込まざるを得ない、パチンコやスロットと同じ運命を辿ります。
したがって、中国の規制当局がFX取引をバクチと認定し被害者を増やさないように一時停止をかけて注意喚起を図ったのは英断なのかも知れません。
 FX取引でもちろんレバレッジを落として、外貨運用の成功体験を積んで更にフアンになっている人もいます。しかし日本でも同様に、知らず知らずFX取引で損の深みにはまり、言うに言えない未熟な投資家の存在はもっと多いでしょう。
 なぜレバレッジを高めて投資するかと言えば、少額の投資資金しか用意することの出来ない投資家をFX取引に引っ張り込んでいるからです。
「少額でも多額の取引が出来ます」という触れ込みで「●●ミニ●●取引」が大流行ですが、これは支払い能力のない人に住宅ローンを勧めて家を買わせるのと同じ懸念を感じます。
「お金を借りられる」と「お金を返せる」とは別物です。ツールを案内する側に、「結果責任は自分ですから、使い方は自分でよく調べて、良かったらやってね」と投資家に丸投げする姿勢があるとすれば、将来大きなお荷物を抱えることになるのではと危惧しています。もちろん、投資家責任が前提としてありますが。