原油価格が147ドルから120ドルを割り込み、ドル・円が強含んでいます。世界的な景気停滞に伴う需要減退観測により、商品市況が全般に弱含んでいます。不動産、新興国株式、商品に向かっていた行き場に困った運用資金が新たな先を求めて、一時避難に慌てているようです。
 投資先がないわけじゃありません。金融商品の品揃えが少ないことに困っている投資家がいるのでしょうか?金価格に連動する上場投資信託(ETF)が東証に上場して一ヶ月が過ぎました。当初から投資家ニーズが既にあるわけではないので、低調なスタートが予想されていましたが、予想以上に低調です。
 金価格に連動するETFが低調なのは、投資家にニーズがないからではなく、投資家の潜在ニーズを関係者が掘り起こせていないからです。その存在を知らないし、どう使ったら有効な投資手段なのかもわからない。
 売買単位を小口化して、買いやすくするそうです。確かに、小口化することは使い勝手を高める手段だと思いますが、それだけで解決するものではありません。
 案内する証券会社に「金の知識が不足している」という指摘があります。私は金融機関の窓口は「投資の語り部」を目指すべきだと思います。「金ETFができて、こんなことができるようになったんですよ。そもそも金ETFが誕生した経緯にはこんな背景がありまして・・・。そうでしょう。面白いでしょう、金ETFは」。こんな楽しそうに金ETFの話をする窓口が増えていったら、当然、関心を持つ投資家も増えていくはずです。
 「金融商品の品揃えが足りないから投資する気にならない」
それを販売低調の理由にしているうちは、相場に助けられたラッキーな売り方しかできませんし、投資家の信頼を得られる窓口にはなれないでしょう。