三井住友海上の不適切な不払いの発覚により、業務停止命令が出されました。金融機関の業務停止命令は今年になって、いくつ出たのでしょうか。我々も「またか」と感覚が麻痺してきました。
 これら業務停止命令の原因になった事項はすべて過去に遡って検査され発覚したものです。つまり金融機関の行為は「その場おとがめなければOK」ではなく、泳がされ「その後まとめて処分を受ける」ことを肝に銘じ、プロの仕事を後々まで求められる時代となりました。
 監督官庁の処分ばかりではありません。顧客の信頼をつなぎ止める当たり前のことができているでしょうか。現在銀行の機能は、預金業務、為替業務、融資業務、そして投信販売などフィー業務に分かれますが、いろいろな異業種がそれぞれの業務に新規参入を狙っています。預金、為替業務はすでに、インターネット専業バンクの存在を無視できない状況になりました。銀行の強みだった融資業務もノンバンク系がかなり力をつけてきました。銀行業務をばらばらにしたら、「御行の強みはなんですか?」と聞かれて、「きついこと言われますなあ」と笑ってごまかすしかない笑えない銀行もあります。
 金融機関は「晴れの日にはいらない傘を押し付け、雨の日には貸してくれないどころか、ある傘をはぎ取っていく」と未だに多く語られ、しかもそのことを担当者が笑い話にしてしまう。こんな銀行には「頼りたくない、頼るもんか」と思います。そしていつか行政処分と同じように、この預金者の怨嗟の声が吹きだまりとなり、退場を願うことになるでしょう。「この件はやはりこの金融機関に任せた方が安心だ」と駆け引きのいらない安心できるところとして、どこが選ばれるでしょうか。預金者に目線を落としたサービスに期待します。それができなければ「大変なことになりますよ」。