ついにアジア株式の象徴、香港ハンセン指数は20,000ポイントを割り込み、高値から3割以上下落。上海総合指数は2,000ポイント間近となり、高値から7割程度下落。株価スキャンダルは株価が高いところでは表面に出てきませんが、株価が長期低迷すると、いろいろな不満が爆発し、表面化しやすくなります。相当、中国株では痛い目にあっている人が多いでしょう。もともと、中国株式は不動産投機の過熱を政府が牽制した結果、株バブルが発生したと言われていますから、中国の不動産事情の今後の影響は直接個人消費の動向を左右するものになるのではないでしょうか。
 他の新興国市場も、大なり小なり、同じ問題を抱え込んでしまいました。
 本日の日経新聞には「投信流入額8割減、個人の意欲減退」という記事がありました。ほとんどの投資対象がかんばしくない成績の中で、外国債券型投資信託だけが堅調なので、改めて外債投資が見直され、販売金融機関から「外債投資の勧め」的な話が増えてきましたが、「それでいいの?」という感想を持っています。
 この相場の急落をある程度理解している人でさえ、投資に慎重になっている現状で、昨年初めて投資を開始したような経験の少ない投資家にとっては「新しい投資の話よりも、今投資しているのは大丈夫か」と心配しているわけです。「昔のことは忘れて。これだったら大丈夫。大丈夫かも?」という案内は無神経だと思いますし、とても「投資家を増やしていこう」というビジョンが見えません。
 まず目の前の不安を解消するために、「現在、何が起こっているのか」、「今後どんなことが起こりうるのか」、「それを踏まえて、どんな対応が考えられるのか」といった頭を整理する機会を作ることの方が大事ではないでしょうか?
 「心配な人集まれ。みんなで今後について考えてみましょう」という機会の方が、「今後の相場動向について」のセミナーよりも、困って戸惑っている人を多く救うことができるのではないでしょうか。「昔のことは忘れて」ではなく、「今を受け止めて、今後に活かすためには」が必要だと思います。