昨日のセミナーでは、「投資は一人で行うのはつらいもの。できれば身近に相談できる人がいればありがたい。家の近くの金融機関の窓口をそんな存在にしましょう。そのためには、こんな形で金融機関の担当者と付き合っていきましょう」とお話をしました。
 投資の主体は投資家にあります。金融機関に振り回されたり、担当者に振り回されたり、ましてや金融商品の動向に振り回されては、何のために、誰のために、投資をしているかわかりません。我々投資家が金融商品を使い倒す側でなくてはなりません。「そのために投資家として何を大事にすべきか」をお話ししました。会場のムードは非常に好意的でした。「私も試してみよう」という姿勢を感じました。
 しかし、こういう話をすると必ず出てくる、困ってしまう質問があります。
「前川さんは金融機関の担当者を頼りになる存在にしようと言われますが、本当に担当者のレベルが低いんです。担当者が代わったら、これがまたひどいんです。それでも・・・」。
 そこで「それでも投資家が身近な助言者が必要だと考えるなら、金融機関側にそうなってくれるように期待しても無理です。残念ながら、我々投資家がそうなるように仕向けていかなければ、そういう助言者はできません」と、投資家側の働きかけが必要なことを訴えるしかありません。
 金融機関の経営トップの人は本当に危機感を持っていただきたい。こんなに、金融機関は頼りない存在になっているんですよ。借り入れがあるから、金融機関を無視できませんが、預貯金者の心はすでにかなり離れています。「私は金融機関の担当者の教育係にはなれません」。そんな預貯金者、投資家の声を真剣に受け止めて行動しないと大変なことになりますよ。貯蓄から投資への仲介である金融機関がこんな状態では「そりゃ無理でしょう」と言わざるを得ません。