ついに、47歳、民主党バラク・オバマ上院議員が米国次期大統領と決まりました。問題山積の中での登場で、金融危機対策では英国や欧州に具体的な実行の先を越された印象の強い米国ですが、今後の具体的な対応の一挙手一投足が期待されます。
 先週末からの株高、円安の動きは、腰を据えた中長期投資の買いも勿論あったと思いますが、大抵は米大統領選挙の結果が出る前に、売っていた人の利益確定の買い手じまいや目先の値上がり利益を期待した買いが主だったと思われ、本日の株安・円高は当然の流れだと考えます。
オバマ新大統領になったことが買い材料ではなく、「オバマ新大統領になって今後のアメリカがどう変わっていくのか、いきそうなのか」を肌で感じられるまでは買いの根拠として定着しないでしょう。いったん消えてしまった投資の灯を再びともすには相当な確信が必要です。投資家が受けた精神的なショックは簡単には癒えません。
 しかし、イベントとして「米大統領選挙」が終わったというのは事実です。ひとつ区切りがつきました。次は金融サミットと年末に向けた旺盛なドル需要が引き起こす、年末を挟んだ相場への影響です。しかし、しかし。これらのイベントも時間が経てば、何らかの解決を見ることになります。
株式相場や為替相場のコメントの多くは
「昨日は●●の影響を受けて世界同時株高となった。本日は●●のイベント待ち。結果次第では波乱の可能性あり。注視すべし」とあります。
 そんなに毎日、波乱を起こすような出来事があるのだろうか?もともと「織り込み済み」で波乱の無いと思っていた日なのに、結果大きく乱高下してしまう日がここのところ続いていたため、相場コメントが非常に慎重になり、代わり映えのしないつまらない内容の情報が多くなってしまったようです。
 先週からの円安・株高を見て「投資すべきでしょうか?」という問い合わせがありましたが、「もし現在の水準が底近辺であり、たとえ目先下がる場面があっても後悔せず、買って忘れることができるのであれば、投資の機会としてよいと思います」とこれまで通りの考えをお伝えしました。「ただ、来年3月までには、同じような気持ちを持ち続けるのであれば、本日と同様なチャンスはこれからでも何度もあると考えます。もちろん本日以上に割安な場面もあると思います」と付け加えました。
 私は「投資に慎重であれ」と言っているのではなく、「納得して投資してください」とお伝えしています。そして、今回の上昇を見て、感じて、「あー、やっぱりこの水準では買っておいた方がよかったんだ」「あー、やっぱりこの水準では一部売却して、将来また下がったときの投資準備資金を作っておいた方がよかったんだ」と、次にどうするかのイメージを作っていただく機会だと思っていただきたいと思います。今後「投資と長く付きあっていきたい」という人にとっては、毎日勉強になる日が続いています。この時期を、ただの苦行に堪える機会にしておくのはもったいないと思います。