「こんな投資環境で、外貨投資はやるべきではない。そもそも投資をするべき環境ではない。投資に慎重であるべし」
 さらに、「預金はあぶない」、「ペーパーマネーは信頼が置けない」
 それぞれに一理はあると思いますが、だったら「どうしたらいいの?」という選択肢の提示もない、「こんな考え方もある」という示唆もない。
逆に「だからこうすべきだ。こうするしかない」と、持論に誘導するための議論が多くなっています。
だったら、「あなたはすべて資産を円の現金で持て」と言いたいのか。
 円の現金で持てば、今度は「円資産だけで大丈夫か?インフレにどう対処したらよいのか?老後などの将来資産の確保に対する不安にどう対処するのか?」という永遠の課題に対する不安が大きくなってきます。
つまり「これはダメで、これはいい」という「勝利の方程式」的な一般的な区分けをするのは、そもそも無理な話であり、その人の事情に合わせた対応が必要です。ある人には「投資」は必要だけど、ある人にはいらない。お金を投資で増やすことよりも、いかに守るかだけを考えればいい人だっています。大事なのは、「何を不安に思い、そのためにどんな対応があるのか。そして今、何をしたろよいのか」を考えることだと思います。
「円資産だけで大丈夫か?」と考える人。
ゼロ金利に不満を思っている人。
「将来の資産確保に向けて、何かしたい」と考える人。
今大きく円高に振れ、株安に振れ、投資環境はがらりと変化しましたが、たとえば、上の3つに対する不安は消えてしまったのでしょうか?
「円、預金に逃げ込む」ことが解決につながるのでしょうか?
「まだまだ円高、株安は続く。だから、ここはいったん敗戦処理で、持ちすぎた外貨資産、株資産は売却して、もしくは全部売却して、この先、もっと割安になったところで再投資しよう」と、現状を受け止めて、これまでの損失を清算した上で、再起を図るという強い決心を持ち「円、現金」に戻す選択をするのであれば、ひとつの英断だと思います。
私は、上に上げた3つの課題は、日本人にとって永遠の命題だと思います。そこには外貨投資は常に有効な選択のひとつだと思います。外貨投資を「信じ奉る」のではなく、逆に「切り捨てる」のではなく、どう「付き合っていくのか」を常に考えていて損のない投資対象だと思います。
間違いなく、「外貨投資」は円安の時に始めるよりも、円高の時に始めた方が、安心して投資を始められます。「みなさんやっていますよ。お得ですよ」とあっちこっちの業者から声をかけられ勧誘を受ける時期よりも、誰からも声がかからない時期の方が、投資として割安に始められる時期です。
是非、極端に不安をあおる話や不安な見方が増え始めたときは、「本当にそうかなあ」と異なる意見にも耳を傾けて、考え方のバランスを失わないように気をつけた方がよいと思います。
本日の日経には「金融危機で円高傾向、外貨投資はどうする?」という特集記事がありました。
「為替の今後の話は気になるけど、悪い話は聞きたくない」という投資家が大半だと思いますが、「今後どうなる?どうする?」と機会ごとに考えていくことが外貨投資と長く付き合う上で大事なことだと思います。