バブルがはじけると、それまで隠れていた大きな詐欺事件や大きなスキャンダルが表面化してきます。ナスダック元会長の巨額詐欺容疑が発覚。なだたる金融のプロであるはずの超一流金融機関が見事にだまされ、その詐欺被害総額は約500億ドルらしい。なんと約4兆5000億円。どんだけの詐欺事件。
 1960年にマドフ元会長は「バーナード・マドフ投資証券」を創設し、年平均10%以上の高利回りをうたっていたと日経記事にありました。だます方もだます方だがだまされる方も「どうよ」という感じですね。「そんなうまい話があるわけないじゃないですか。もしだまされても誰も同情してくれないですよ」と、投資家には自己責任を押し付けて笑っていたはずの人たちが・・。
 前にも一度詐欺事件の時に書きましたが、「あなたほどの人がなぜ、こんな甘い詐欺事件に引っかかってしまったのですか?もしかしたら、あなたが首班なのではないですか?」と、広告塔として会員を募っていた金融のプロに質問すると、こう彼は答えました。
「私も本当にだまされていたのです。決して騙そうと声を掛けたわけではありません。一生懸命、何故そんなに儲かるのかと耳を澄まして聞いたのですが、いくら聞いてもなんで儲かるのか分からない。こんな自分でも分からない仕組みなのであれば、これはすごいのだろうと信じてしまったんです。私も被害者なのです」と。
 実際、彼の言うことがどこまで真実なのかはわかりませんが、詐欺事件発覚後のコメントとして、よく耳にします。今回も、これだけたくさんの被害があったということは、真剣に信じていた人が大半だったのだと思います。プロでさえも、そうなのですから、普通の投資家であれば、より危険な甘い話に遭遇する機会があると油断できません。
 原点に戻り、大事な資産です。「いくら聞いてもわからないものには手を出さない。やりたければ、その金融商品を理解する努力を怠らない。うますぎる話には必ず裏にあるリスクを納得いくまで聞く。そして、人任せにしない」。
 それから金融のプロも、「私たちはみなさんの相談窓口です。だけど答えを用意しているわけではありません。そんな過大な期待はしないでください。みなさんと今後を一緒に考える窓口になら、なれます」と金融のプロという期待させる看板を下ろして、一から出直したらいかがでしょうか。
 その方が投資家には喜ばれると思いますし、金融機関としての新しい立ち位置が見つかると思います。「金融のプロ」という看板は重くありませんか?