前年度連結営業利益が2兆2703億円あったトヨタが今期2009年3月期は1500億円の赤字見通し。減益要因のうち、自動車の販売減少に伴うマイナスとして1兆1800億円を想定しているとのこと。為替が円高に振れてマイナスになるのであれば、企業の自助努力だけではどうにもならないものなので、トヨタのせいではありませんが、今回のケースは「自動車が売れない」という本業の見誤りであった点がこれまでと異なる点だと考えます。トヨタがこの状況であれば、ビッグ3は相当ひどい状況なのでしょう。
 日本がモタモタしている間に着実に力をつけていたアジア主要空港の貨物取扱量も急減しているそうです。ついこの間まで下落が長続きするはずがないと言っていた原油価格の見通しも考えられないくらい弱気のコメントが出始めています。本日の日経記事で米先物投資会社の見通しとして「原油価格は2,3年低迷が続く。今夏までの高騰局面で投資家は株式の分散投資先として商品を有望視しマネーをシフトしたが、株式暴落で資金が枯渇し商品のポジションを解消している。マネー再流入は見込めない」とありました。ずいぶん短期間のうちに、極端に考え方が振れてしまいました。
 私は世の中がコンビニ化してしまっていると考えています。「これしか売れない」と思ったら急に在庫を絞る。あっちもこっちも一斉に。そして売れると思ったら、在庫を整えようとする。あっちもこっちも一斉に。
景気のサイクルに合わせてであれば、ある程度予測もつきやすいのですが、例えば天災。忘れた頃にやってくる。大津波だとか、大地震だとか発生したときは、在庫にしていないので一変に品不足となってしまい、何日も配給できない状態が続いてしまう。
 金融危機が発生し、世界的に「売れない」と生産を絞ってしまった。まずは「在庫を掃け」と店頭でバーゲンセール。なんかの機会に、「店頭の在庫が一変に掃けた」というニュースがどこかで伝わると、残り少なくなった店頭在庫を売り惜しみ、在庫積み増しの準備を始めたりする。一斉に。
そんなことがこの先いつ起こってもおかしくないと思います。そして投資環境の見方は、それに伴いコロッと変わります。そんな繰り返しを短い期間で行われるのではないかと個人的には考えています。
 「景気が悪いのか、良くなっているのか、わからない」状態を景気のまだら模様と呼びますが、ある面を見て「景気は良くなっているかも」と感じ、ある面を見て「やはり悪いのかも」と感じる2009年になるのではないでしょうか。私には、米先物投資会社の見通しのように、2,3年後の先に渡って「こんな相場が続く」なんて言えません。「へえー」と思うことが多い、ワクワク、ドキドキの2,3年を過ごすことになると思います。