野村ホールディングスの2008年4−12月期の連結決算が出ました。最終損益が4924億円の赤字。10−12月期の最終損益は3429億円の赤字で、四・四半期連続の赤字になったと発表がありました。
 赤字の主な要因は商品在庫にしたトレーディングの損失、個人向け営業の低調。アイスランドの銀行債やマドフ関連の詐欺取引に伴う損失、出資先ファンド会社の株式評価損、リーマンブラザーズ買収コストだと発表にありました。「どうせ大きな損失になるなら今期で全部損を出しちゃえ」的なムードを感じます。おまけに、傘下のインターネット証券子会社であるジョインベスト証券を野村証券に統合することを検討しているとのこと。
 同日発表した大和証券グループ本社の2008年4−12月期の連結決算も、500億円を超える赤字になったと伝えています。おそらく、フルラインナップの金融商品を取り扱っている証券会社であれば同じような状況だと思います。
 以前であれば、こうした法人、機関投資家相手のビジネスが難しい環境では、個人相手のビジネスが下支えをしてきたものですが、法人も個人も両方見るべきものがないというのは投資環境だけの問題でしょうか?
 私は個人に対する対面営業の力が相当落ちている、もしくは、ここ何年来もインターネット取引に頼りきって対面営業の強化・育成を怠ってきたつけが数字に表れているのだと思います。
 特に証券会社は普通の金融機関となってしまって、「投資のことなら銀行よりも証券会社」というニーズがほとんど聞かれないのは、これまでの証券会社の怠慢であり、大事な財産を食いつぶしてしまった印象を私は持っていますが、私だけでしょうか。
 対面営業の強化は「ひつこく顧客開拓をし、つきまとえ」と言っているのではもちろんなく、投資家が相談したいと思ったときに投資家が思い浮かべてもらえるような関係を築くことです。
 本日の日経には長野銀行が資産運用の提案ができる「マネーアドバイザー」を配属し、きめ細かく顧客対応を行う体制を整えるという記事がありました。急には投資家が期待する役割を求めるのは難しいとは思いますが、投資家の意見を聴こうと、まず一歩踏み出さないことにはレベルアップにつながりません。頑張って欲しいと思います。
 「投資のことなら銀行よりも証券会社でしょう」と相手から言われるような証券会社になってください。