「金融のプロ」って何? と考え込んでしまいます。
投資に関わってきた人で、実際人の資産に責任を持つ立場を経験した人であれば、
その大抵の人が「相場は理屈だけで動くものではない。相場の短期的な動きを当て続けられるわけがない。自分のお金ならともなく、他人のお金を預かって運用して、任せてくださいなどと無責任なことが言えるわけがない」と、相場の怖さと人の資産に関わることの怖さを思い知らされた経験をお持ちだと思います。
 よく投資信託は「運用のプロが運用するから安心」などと説明を受けますが、そんな説明をする金融機関の担当者は今後金融機関の窓口として苦労するだろうな、大丈夫かなと思います。
投資信託の成績は、どれもこれも目も当てられない惨状です。それでは、たまたま自分が選んだ投資信託の運用のプロはイカサマ野郎だったのでしょうか?
運用のプロが運用しても損をするときは損をするのです。だからこそ、金融機関の窓口は、投資家が過度な期待をしないような説明に気をつけなければなりません。
にもかかわらず、「運用のプロが運用するから安心です」なんて説明をするのはいかがなものかと私は思うのです。
 本日の日経では「プロに運用お任せ、ラップ口座残高3割減、リスク分散効かず」という記事がありました。これは本当に罪深いですね。「運用のプロ中のプロが運用し、しかも途中経過では運用のプロが相談に乗り、適正な資産配分を提案する機能がついている。富裕層向けのサービスです」と売り込んだ金融機関の経緯があったとか、なかったとか・・。これは聞いた話であり、どこの金融機関の話であったとは言えませんが。
 本当にラップ口座がそういうものであったとしても、そうであればあるほど、説明する側は、過度な期待を持たれないように、説明には慎重であるべきだと思います。
投資家の立場であれば、「聞いている限りではバラ色で魅力的な話」ばかりが耳に残る説明には必ず裏側にリスクがあるはずなので、「リスクが余り理解できなかったのですが・・」と聞くようにしてください。そしてリスクの説明を聞いて、「だからこんなにリターンがあるんだ」とリスクとリターンの関係が理解できるものであればよいのですが、「なぜそんな高いリターンが得られるのか」が理解できない場合は様子を見ましょう。
 あなたにとって、その金融商品を使いこなすほど知識・経験がないか、もしくは、その商品がまがい物である可能性が高いからです。
 金融のプロに何を求めるか。「これがあなたに向いた金融商品です」という答えを求めようとしてはいけないのではないでしょうか。「自分にあった金融商品にどんなものがあるか」を一緒に考えてもらい、自分にあった金融商品に行き着くまでサポートをしてもらうことではないでしょうか。
 金融機関側は「売りたい商品を売りつける」時代は終わったわけですから、金融機関側が誘導しなくても、自分で投資判断ができる投資家を増やし、その賢い投資家に選んでもらえる金融機関にどうしたらなれるかを考えるべきだと思います。
「これがあなたにぴったりの金融商品です」と、自分の意見しか言わない窓口もペケ。
「私たちはアドバイスできないんです。お客様が決めてください」と、何のために相談窓口にたっているのかわからない窓口もペケ。中庸ってものがないのですかねえ。