当初、発行総額2000億円を想定していた三菱東京UFJ銀行の個人向け劣後社債の設定額は、ニーズが高く4500億円に大幅増、期間8年、三菱東京UFJ銀行側の事情で3年経過後は途中償還もありえるという条件がついた劣後債の利率は年2.75%で決定したようです。
 8年の間に三菱東京UFJ銀行が破綻することはないだろう。万一三菱東京UFJ銀行の判断で3年で償還を迎えることになっても年2.75%の利息がもらえるなら満足という人にとっては魅力的な金融商品でしょう。
 昨年7月に発行されたシティグループのサムライ債(期間3年 2.66% 発行額1865億円)以来の個人向けに発行された大型債券になりました。
 今回は返済順位が劣る劣後債で、しかも早期償還特約のついた特殊な形態なので、過去のものと単純な比較はできませんが、銀行名で、しかもピカピカ銘柄で、外貨のリスクではなく信用リスクを取った見返りで年2.75%の条件が付いた社債が発行された点は注目ですね。これを割安とみるか、まだまだ割安の機会があると見るのか。
 いずれにしても、先が読みづらい投資環境にこりて、もしくは先が読みづらい投資環境はしばらく続くと覚悟して、機会あれば、少しでも割の良い確定利回り運用を願っている投資家がたくさんいるということは確かではないでしょうか。
 お金が無くなったわけではなく、縮こまっている状態が続いています。
 しかし一度設備投資、個人消費の灯が消えてしまうと、再び灯すには「そろそろ大丈夫かな」とはい出す人が出てきて、その人が「大丈夫だよ」と周りの人に話し出す安心が確保されるまで、とても長い時間を必要とします。
 リスクを取って、高い利息で貸した人が喜び、資金確保にキュウキュウしていた人が金繰りに心配がなくなり再び本業に精を出す。早くそんな循環に戻りたいものです。