本日の日経には、改めて政府・与党が株価指数に連動するETF転換権のついた政府保証債の発行を検討するという記事がありました。人の意見では、「株価をゆがめる副作用がある」とか、「株安は実体経済や企業業績の悪化を反映したものであり、主要国で株式市場に直接介入に踏み切ったところはなく、実際の効果は疑問」とか、慎重な見方があります。
 個人的には、発行大賛成です。さきほどの人の意見は通常時の対応ではその通りです。しかし現在は、実体経済や企業業績の悪化だけではなく、深く、強い政治不信と今後将来を悲観した気持ちの収縮がもたらした緊急時です。政府紙幣の発行で無責任な使い方をされるよりも目的が明確ですし、このままではいずれ日銀・財務省は単純に紙幣を刷って、国債を刷って、「ETFを買い、市場を支えろ」ということになりかねません。そう嫌々やらされる前に、この案は日銀や財務省にとっても、検討に値するものだと私は思います。
 2003年の相場低迷がおそらく、もう半年も続いていたら、当時竹中平蔵大臣が日銀を責め立てた「日銀はETFを買え」という要求を飲まざるを得なかったと私は思います。
 これを発行することで「日本株式相場は割安である」「めったにない日本株式投資のチャンスである」と考えている投資家へのエールになります。多くの人は、「株価はまだ下がるかも知れないけど、割安な水準にある」と考えています。その人たちが「そうだ。考えは間違ってはいないんだ」という動機付けのきっかけになります。政府保証がついている債券であれば、じっと償還を待てば元本は戻ってくる。将来株式投資が安心して出来るようになったらと考えていた資金の一部を充ててみようとする人もいるでしょう。
 そして将来株価がある程度上昇したら、ETF連動型政府保証債に興味が薄れ、自然に発行自体が少なくなっていくでしょう。「いつまでも発行しろ」という種類の債券ではなく、こうした緊急事態の時だけ重宝な債券です。
 しかしこの債券が出てくると困るところもあります。日本株で運用する投資信託は売れなくなるでしょうね。元本保証の投資信託はありませんから。
民主党は、この債券にどう反応するのでしょうか?政府・与党の案だから反対するのでしょうか?
この先を注目したいと思います。