私は今回の相場は投資に参加していれば、誰もがそれなりに痛手を負った投資環境だったと思います。にもかかわらず、今更のことで、「正しい金融知識があったら、大きな損をしないですんだはず・・・」的な話をする人は正直いい印象を持てません。むしろ「感じ悪ゥー」です。
 確かに知っていれば損を小さくできた方もいらっしゃるでしょうが、なまじ知ってたがばかりに、深追いして大きな損を被った人がたくさんいます。どのくらいの金融知識があったかの量や深さの問題ではないでしょう。実際、金融のプロとされている人も軒並み損をしていたじゃないですか。
 金融知識の多寡により「損が小さかった、多かった」という結果を気にかけるよりも、損をした結果を踏まえて、今後金融知識を利用して「どうしていくのか」「どうしたいのか」を自分にあった方法で考えていくことが大事だと思います。そのためには、現在保有している持ち物、金融商品が「このまま保有し続けていいものなのか」をチェックすることが有効です。点検した結果は3つしかありません。「そのまま保有する」、「売る」、「追加投資する」です。
 今保有しているものは損を抱えています。すると、保有しているもの、すべてが質の悪い金融商品に見えてしまいます。しかし、そうではありません。この環境の中で現金で新規投資を考えたときに、投資対象として浮かぶ、妥当な金融商品が持ち物の中に見つかるかも知れません。その金融商品は新規投資を行ったつもりでそのまま保有すればよいのです。
 そして、そうして除いた後の金融商品をどうしようかと点検していきます。「これは心配しなくてもいいんだ」、「中にはまともなものもあった」と考えられるようになれば、前向きな気持ちも取り戻せる人もいらっしゃるでしょう。
 「私の中にもまともなものがあったんですね」と感想を持つ相談者の方がけっこういらっしゃいますよ。金融知識が足りないから損をしたわけではなく、金融知識があったら損をした後も前向きに考えられたと考えるべきだと思います。「金融知識があれば投資で大きな損をしない」というのは大変な過信だと思います。投資に損はつきもの。その後の対応で差がつくものだと私は思います。