既存組にできなくて、なぜ新規参入組に可能なのか。新規参入組は効率を重視し、本来必要なサービスまで削っているから可能なのか。ただ単に、既存組の慢心から高コスト体質になっていて非効率が発生しているのか。
カブドットコム証券が東京証券取引所と同様に、株式の売買執行を行う認可を金融庁から受けたらしい。ただし午後7時30分から午後11時までで、東証とはバッティングせず、海外市場の株価変動に備える手段として注目される。
 米国では90年代から同様のシステムが台頭し、「迅速な処理で低コスト」が投資家に受けて、既存の取引所のシェアを奪い、最近では既存取引所が生き残りをかけ、世界にまたがった証券取引所の再編の動きが目立ってきた。カブコムのサービスは、カブコムに口座を持つ個人だけが利用できる。今後、日本株や米国株、欧州株もリアルタイムで扱えるようになるかも知れない。軌道に乗ってくれば、夜間だけではなく、日中も取引時間に加えることも考えられる。もし、ここで実績を積み信頼が得られれば、逆に外人の投資家を直接呼び込むことも可能になるかも知れない。ここまでには、いくつものハードルがあり、決して簡単ではないことは想像できる。
 個人的には、カブコムには東証が無視できない存在になるまで、投資家のニーズを組みながら、レベルアップしてもらいたいと思う。私には「東証が本来やるべき使命は何か」がはっきり見えてこない。東京証券取引所は金融・経済に欠かせないインフラのはず。東証でなければ安心して任せられないというものを投資家にわかりやすく示して欲しい。