本日の日経に「ソフトバンク 2年ぶり社債 500億円、個人向け発行 来月にも」という記事がありました。記事には「昨年秋以降の金融不安により、長期債格付けがBBB(トリプルビー)の同社は事実上起債が出来ない状態だった。信用不安が一時に比べ後退したことをうけ、資金調達手段を再び多様化する狙いがあると見られる」とあります。
 先月17日のブログで取り上げましたが、野村證券は格付けAー、高格付けギリギリの「岡村製作所」の社債発行に挑みました。期間4年、利率2.52%が条件でした。私は第二、第三の「岡村製作所」が今後、どんな条件で出てくるのかと注目していました。
 投資する、投資しないは別にして、個人向け社債の発行が活発になり、個人にとって確定利回り運用の選択肢が増えることは好ましいことだと考えるからです。
 それが、「やはり」というか、Aーの格付けを飛び越えて、BBB、投資適格債ギリギリの格付けを持つソフトバンクが社債発行に踏み切り、しかも期間2年、利率5%を視野に入れているとのこと。これは注目ですね。
 CDS(クレジットデフォルトスワップ)という発行体が破綻した場合に元本を保証する保険みたいな指数が、ソフトバンクの場合は900ベーシスポイント程度らしい。900ベーシスポイントとは年9%と言う意味。
「もしソフトバンクに1億円貸して破綻するのが恐ければ、年900万円の保険を支払ってもらえば私が万一のときは肩代わりするよ」ということなので、年5%の利率は決して、見た目ほど良い条件ではないという人もいるかも知れない。
逆にどうでしょう?ソフトバンクに現在お金を貸している人で、年9%の保険を割安だと思って支払っている人がどれほどいるのでしょうか。どちらかというと、「年9%払えば、保険を受けてやるよ」と受けて有利の数字なのかも知れません。
さりとて、「年5%はソフトバンクよりではないか」という見方もあるでしょう。
ソフトバンクの社債発行を機会に、年5%は妥当かどうかの議論が起こることに意味があります。
また期間2年というのもいいところついてますね。大体信用リスクの高い発行体は期間3年でした。「期間3年であれば万一の心配も少ないだろう」。今回はさらに短縮した2年です。
「ソフトバンク 格付けBBB 期間2年 利率5%」。これは悩ましい社債ですねえ。
この社債の発行は、後で繰り返し語ることになる、歴史に残る試みになるのではないでしょうか。