投資マネーが静かに動き出す??

 何とも低迷から抜け出られないでいる日本株相場ですが、ここ数日、売買代金が1兆円を続けてのせてきましたし、売り越し基調が続いていた外人投資家も久々に、わずかながらではありますが、買い越しへと転じてきました。
 一方で、2年物国債など残存期間が短めの中期債の売買が低調になってきたと本日の日経朝刊記事にありました。ちなみに、2年国債利回りが0.1%、5年国債利回りでも0.2%と、個人にとっては期間の拘束に見合わないほど、異常な低金利状態が続いていました。
 それに比べると、変動10年型個人向け復興国債の0.5%の水準で、金利上昇がプラスになる特徴はもっと評価されてしかるべしと考える次第です。

 投資マネーが今後正常な姿として、効率を目指す動きになるかはまだはっきりと見えてきてはいませんが、少なくとも、異常な低金利状態である国債への投資に慎重になり、現在でも先に期待が持てずリスク資産の売却にいそしむ投資家が存在する一方で、「そろそろこの水準では買っても(買い戻しても)いい」と前向きな検討をする方が戻りつつあるように感じます。

 「もしかしたら、少しまた円安に戻りそうですね」という人の声も聞かれるようになってきました。その気で見て見れば、連日、ソフトバンクの米社の大型買収など国内企業の海外とのM&A話が耳に入ってくるようになりました。金額の大きさは目立つものではありませんが、政府金融機関とメガバンクとのジョイント融資の話や、日銀が成長分野にドル建て融資を行うなど、円高を積極的に利用してビジネスチャンスの拡大を支援する動きも出来上がってきました。

 相場が低迷から、すこし「底打ち」に向かいそうな気配がやっと出てきました。

 海底資源を実の国益として有効活用する動きを、もっと政府が具体的に法制面・金融面でサポートして、場合によっては、「なんでそんなに政府が肩入れするのか」と他から言われるぐらい、前向きな企業群を呼び込み、特区を作って、日本全体を活性化していくモデルを育てる試みがあってもよいと思います。地熱発電の開発推進、やる気があるのでしょうか?あんなに有望だといっていたのに、最近、余り聞こえてきません。何が障害になっているのでしょうか?放ったらかしにされているのでしょうか?

 日本の経済復興の種にもなる、「先に進めて考えた方が良い課題」がたくさんあるように思います。日本は大事な時間も無駄遣いしているように思います。