最近の為替市場は円と米ドルの安さだけが目立っていましたが、そこから米ドルが抜け出し、再び円の独歩安となりました。ユーロはついに168円台乗せ、英ポンドは248円、豪ドルは106円目前、米ドルは一時124円台に乗せました。
この円独歩安に対して、昨日ついに阿倍首相まで「過度な変動は好ましくない」など、円安牽制発言が飛び出しました。これまで為替動向を市場任せにして、だっまりを決め込んでいた日本政府関係者の発言に今のところ重みはありませんが、各国の政策担当者の間では「これ以上の円独歩安の放置は市場の不安を増幅し、市場の急変、急転を招きかねない」という警戒感が高まってきました。
再び金利は世界的にじわじわと上昇気味。金余りの状況に変化はないようですが、ファンドの一部では資金繰りに苦労するところも出始めるなど、融資先を選別する動きが出ているようです。「資金繰りがきつくなった」というファンドの話がこれから多くなりそうです。一般に景気が良くなることで借り手が増えて金利が上昇することを「良い金利上昇」、信用不安が高まって貸し手が減り金利上昇することを「悪い金利上昇」と呼ばれますが、どうも「悪い金利上昇」の気配が出始めています。悪い金利上昇の最中は、相場が急変することが多くなります。
こういうときは無理をしないでください。中途半端な入り方をせず、勝てると確信が持てた時だけ参加しましょう。
上がればいつかは下がるもの。値上がり利益を狙って投資したものは、これで良しと思えるときが来たら利益を確定しておきましょう。また再び投資する機会はありますから。「利食い千人力」。