私は高校時代、ブラスバンド部に所属し、中音の金管楽器ホルンを吹いていました。今思うと・・。こういうことが最近多いのですが、当時もっと前向きに熱心にやっていればと思います。
今でも、ライフワークとして音楽に携わり、音楽の楽しさを地域の人や子供たちに伝えられたらと、頭をいっぱいにして活動されている先輩、同期、後輩の方々がうらやましくもあり、続けてこられたことにすごいの賞賛を送ります。
「いかに継続していくかが大事だし難しい」。これはいろいろなことに通じる話で、投資の道も同様だと思います。結局、投資を継続するには「楽しむ」というつきあい方を知らなければ難しいのかなあと私は感じています。
「儲かること」=「楽しい」というつきあい方は長続きしません。価値が上下するものと付きあうわけですから、価値が下落して損する場面は、玄人でも素人でも必ず経験することになります。
その下落している局面で「こうやってみよう、ああしてみよう」と今後について考えながら、「こう考えれば、結構前向きな考え方になるなあ。覚えておこう・・・」と悪い時期を投資と付きあう知恵をつけていくチャンスだと私は考えてやってきました。
私にとって、投資は一番長く続いている対象になりました。私は今周りを眺めています。「辛そうな顔をしている人」、「気むずかしそうな顔をしている人」、「まったく関心を示さない人」、「あきらめている人」・・。投資を楽しんでいる人はあまり目立ちませんせんねえ。
たぶん、そういう人がいないのではなくて、きっと「あの時はこんな準備をしていたんだよねえ。ふふっ」と後で思い浮かべることを自分のペースでコツコツと静かに投資の絵を描いているのではないでしょうか。
何度も申し上げましたが、100年に一度の金融危機はもう二度と経験できないことのはずですから、私たちは非常に貴重な経験をしているわけです。その一番厳しい金融危機をつぶさに見て、乗り切る知恵を身につけられたとしたら、今後の投資との付き合いで恐いものはなくなります。
是非、是非、せっかくの経験ですから、悪いところも「まるっぽ」見て、感じて、自分のものにしたいものです。私たちはみんな、100年に一度の金融危機の語り部になる資格があるんです。
「あのときはねえ・・・」と語れるエピソードや知恵がてんこ盛りのこの時期。貴重ですね。