「最近、前川さんのブログの内容は日本株の話ばかりだけど、債券はもう魅力がないのですか?」という質問を受けました。
私は債券を投資のモノサシにしています。何度か繰り返し申し上げてきましたが・・・。
今回も債券をモノサシにして、同じ期間を持ちきる覚悟をして投資するならば、どちらがリターンに見合ったリスクなのかを検討した結果、現在、日本株投資がリスクを抑えた効率運用を考えた場合に優れた投資対象だと思っています。
日本株投資では残念ながら、2割も3割も値上がり利益を期待できる投資環境ではありませんが、逆にじっくり割安に放置された銘柄を拾う機会を探り投資して、ゆったりと値上がりする機会を待って投資すれば、少なくとも5%〜10%程度の値上がり益をとらえることが十分可能だと考えています。
だとすれば、「多少の価値の上下はよし」とする投資家の方であれば、円債や外債よりも高い効率を狙う対象になり得ると考える次第です。
「前川さん、ブラジル株式の投信はどうでしょう?」という質問を受けることが増えました。
私は「たとえばブラジル株式のその投資信託に投資して、いつごろまでにどれくらい利益が期待できるのかがイメージできますか?もし、そのイメージができるのであれば、投資するのは問題ないと思います」と質問します。
大抵の方は、「さあ?多分儲かるかな と思う程度で・・・」という答えが返ってきます。
「それなら、慎重に考えた方がいいですね」と答えます。
私が日本株、それも個別銘柄をあえて選ぶのは、自分の中で「いくらまで値下がりするリスクがあって、いつまでにいくらまでのリターンを期待できるか」のイメージが立ちやすい投資対象だからです。ブラジル株式や中国株式など新興国株式は今後も値上がりするかも知れませんが、「いつまでに、どこまで値上がりするのか」なんてイメージが私には立ちません。
しかし少なくとも、安値から2倍以上値上がりしている経過にあることだけは事実であり、途中で値上がり利益を確保できる腕に自信がない人には勧められない投資対象だと私は思います。
投資の不安は、「先がどうなるか読めない」という気持ちがさらに大きくします。投資で懲りた人は、まずは確実に勝っていく選択を行い、勝ちぐせをつけて、将来の準備に自信をつけていくことをお勧めします。