6日、ニューヨーク株式は反落しました。9月非農業部門雇用者数の増加幅が予想よりも大きく下回ったにもかかわらず、既に発表されていた8月分が大幅に上方修正され、年内の利下げ観測が後退したためというコメントを見つけました。
ついこの間まで、政策金利の休止があるかどうかを議論してました。そして休止されると、休止は一時的なものか、それとも長く続くのかという議論になりました。そこには引き下げという議論はなく、いつ引き上げを再開するかが注目されていたはずです。
ところが8月、9月と休止が続くと、来年年初にも政策金利が引き下げられる可能性を先読みして、米長期金利は大幅に低下し、ニューヨーク株式は6年9ヶ月ぶりの史上最高値を更新。
そしてついに、市場は年内に政策金利を引き下げるとこまで見方を転換しました。これって、ちょっと危険。この短期間に、何がそんなに投資家の心を動かしてしまったのでしょうか。
本日気がついてみれば1ドル119円台の円安で戻ってきました。昨日の展開だけでも、かなり投資家の気持ちは揺れています。1ドル117円40銭程度で始まった米ドル。雇用統計の指標が発表される前は118円20銭程度まで円安、発表後117円60銭程度まで円高に振れ、直後に反転円安となり一気に119円台乗せ。円が独歩安になる展開に変わって、1ユーロは150円、1豪ドルは88円40銭に。円高、円安の動きも激しくなってきました。
何が高くて、何が安いのかに迷ったとき、相場は一方方向に大きく乱高下することが多くなります。目先の動きを気にしていたら、体が持ちません。理屈なく動きます。私は今、?勝てるときだけ参加する、?「上がってくれ」「下がってくれ」と祈らなければならない投資スタイルに自分を追い込まない、?異常な割安、異常な割高を楽しみにする、を心がけて相場動向を眺めています。
昨日は119円台の円安ではなく、逆に116円台の円高で戻ってきていてもおかしくない状況だったと思います。ムードに流れやすい相場は、深刻に考えると振り回されます。楽しみましょう。